会社・サービス名「ドコモ」の記事一覧
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Aiトレンド・特集
カラオケDAMの最新機種はAiによる採点!『LIVEDAM Ai』のここがすごい
Aiは人間の感情を認識したり、音声認識したりすることができる技術として、様々な業界での活用が期待されています。そんな中、昨年10月、株式会社第一興商はLIVEDAMシリーズの最新機種としてAi技術を搭載した『LIVEDAM Ai』をリリースしました。特にこれは、業界初のAi機能搭載としてリリース当初から絶大なる人気を誇っているわけですが、一体Ai技術を搭載した『LIVEDAM Ai』は具体的にどんなところがすごいのでしょう?今回は、Ai機能を搭載した『LIVEDAM Ai』の魅力に迫まるとともに、高得点を取る方法についても解説してまいります。『LIVEDAM Ai』の採点はAiの技術を活用『LIVEDAM Ai』(ライブダムアイ)は、株式会社第一興商が提供する通信カラオケシステムDAMの、新たなフラッグシップモデルです。Aiと名の付く通り、『LIVEDAM Ai』は業界初のAiによる音声認識機能、Aiの深層学習モデルを採用しています。『精密採点Ai』はAiが感情を検出して得点化DAMの採点ゲームといえば、前回のモデルまでの『精密採点DX‐G』の頃から、難易度の高い採点として有名で、それゆえに好んで遊ぶ人も多かった採点機能です。従来の機能において『音程』『表現力』など、さまざまな項目がありましたが、『LIVEDAM Ai』の採点機能『精密採点Ai』ではそれらの項目に加えて『Ai感性』という項目が追加されています。この『Ai感性』というのが、DAMの膨大な歌唱データを機械学習をすることで生まれた、歌い手の歌唱力や人の感情を揺さぶる歌唱を検出して得点化するものです。これらはAiの深層学習に加えて、音声認識技術、感情認識技術を活用しています。Ai感性メーターが詳細に分析この『Ai感性』ですが、歌唱中に『うまく聴こえる歌唱テクニック』や『感情を揺さぶる歌唱テクニック』をAiが検知すると、音程バーの右下ほどに表示された『Ai感性メーター』のバーがピンク色に伸びていきます。逆に、あまりよくない歌唱をすると、青色のバーが反対側に向かって伸びていくイメージです。また、歌唱後は演奏区間ごとのAi完成メーターの評価結果をグラフで確認することができます。どこが良かったのか(ピンク色)どこが良くなかったのか(青色)が明確になることで、さらなる歌唱力アップにつながります。ただ単に遊ぶだけではなくて、オーディションを受ける方、芸術祭などで大勢の前で歌う予定のある方などは大いに活用することができるでしょう。Ai感性ボーナスで得点アップも『Ai感性』が感情や歌唱力を検出して、どうなるのだろうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これは実際に総合得点の中にボーナス得点として組み込まれてきます。というのも、これまでの採点機能『精密採点DX‐G』においては、『表現力ボーナス』『音程ボーナス』『ビブラートボーナス』などが加点対象でした。しかし、『LIVEDAM Ai』ではそれらを集約し、Ai感性の得点も加味したボーナスとして『Ai感性ボーナス』が加点対象とされています。従来の何か突出した点に対してのボーナス得点ではなく、総合的な加点として『Ai感性ボーナス』が追加されることになりますので、高い場合で加点だけでも5点から6点程あるときもあります。ですので、加点無しの得点が85点程であったとしても、Ai感性で得点を伸ばし90点に届くといったような得点アップの可能性もあるわけです。音声認識によるAiアシスタントも搭載精密採点におけるAiの活用にとどまらず、『LIVEDAM Ai』では、音声で操作できるAiアシスタントも搭載しています。これはいわゆるグーグルホームなどのスマートスピーカーのようなもので、DAMの機械に向かって『OKDAM』と声をかけ、『○○(歌手)の○○(曲)を入れて』と話すと、指定された楽曲を音声で予約することができます。他にもキーの上げ下げ、演奏中止、早送り等20種類以上の多様な操作に対応することが可能です。特にこの機能は今後、インバウンド向けに数か国語に順次対応していくとのことで、日本語が分からない外国人観光客でも音声で予約できることでスムーズに、そしてストレスなくカラオケを楽しむことが出来るようになるでしょう。Aiがユーザーにピッタリのおすすめを選曲このように、最新技術が盛りだくさんで身近に体験できるAiとして人気な『LIVEDAM Ai』ですが、それゆえにフリータイムで予約して、時間が経ってくると何を歌ったらよいのか分からなくなってくるといった方も少なくないのではないでしょうか。そんな時に活躍するのが、Aiがユーザーの好みを認識し『おすすめ曲』や『おすすめの歌手』を開示してくれるシステムです。このシステムは、Aiが楽曲や歌手をおすすめするレコメンド技術として第一興商と株式会社NTTドコモが共同で開発しました。第一興商がもつ膨大なユーザーの歌唱履歴から多種多様な歌唱パターン、歌詞などを解析し、それをAiが学習することによって、ユーザーそれぞれの歌唱順や周期性をリアルタイムに推測し、適切なレコメンドが可能となったのです。それは、歌い手が1人であっても、複数人のグループであっても変わりません。同技術開発過程で行った実証実験では、これまでカラオケリクエストコマンダーなどで提供してきた類似ユーザーに歌唱されやすい楽曲をおすすめするレコメンドサービスと比較して、2.2倍の精度でユーザーが歌おうと思っていた楽曲をレコメンドすることに成功したと言います。これにより、ユーザー側は『何を歌ったらよいか分からなくなった』などのカラオケに対する飽きを感じることが少なくなると言えます。LIVEDAM Aiで高得点を取る方法はある?このように、LIVEDAM Aiには、歌の採点から選曲操作等、あらゆる面でAiが活用されています。カラオケで楽しみながら、気軽にAiを利用することができるので、最新技術への敷居も低く感じさせてくれるでしょう。遊びとはいえ、カラオケをするからには本気で歌いたい、高得点を取りたいというかたも多いはずです。ここからは、Aiを完全攻略して、LIVEDAM Aiで高得点を取る方法について解説してまいります。Ai採点の攻略①表現力Ai採点を攻略するにあたり、最優先事項とされているのは、『しゃくり・こぶし・ビブラート』になります。先ほど、Ai感性についての解説をした際に、これらの加点が高得点につながってくると解説しました。Aiに『上手い』と感じさせる『表現力』が高得点につながる重要事項であるといえるでしょう。Ai採点の攻略②抑揚また、DAMの採点時に表示される画面を詳しく見たことがある方であればわかるかもしれませんが、歌全体の点数と合わせて、抑揚の点数も表示されています。Ai採点の場合は、抑揚も表現力の一つとして採点されるため、抑揚が50~60点以下の場合、Ai感性点から大きく減点される可能性があります。サビの部分と、AメロBメロの部分との声量の差等を意識すると最終的な点数も上がるかもしれません。Ai採点の攻略③音程音程があいまいですと、当然いい点を取ることはできないと思われがちですが、これまでのDAMの採点とLIVEDAM Aiの違う点は、音程が多少ずれていたとしても、全体的な表現力等が高く、歌としてうまく聞こえていれば高得点につながる可能性があるという点です。もちろん、まったく音程があっていないということであれば話は別になりますが、LIVEDAM Aiの場合は、それほど音程は重視されないと思っていただいて問題ないでしょう。というのも、Aiが『上手く聞こえるかどうか』を判断して採点しているために、歌の表現としてどうなのかを点数付けしているためです。Ai採点の攻略④リズムまた、精密採点では、普段聞いている音源よりも速いテンポで歌ってしまうと、『走り』、逆に遅く歌ってしまうと『タメ』になります。精密採点Aiの場合はどの曲も『走り』に分類されやすくなっているようで、100曲以上精密採点Aiで歌唱した方によると、ほとんどの曲でリズムが『走り』になり、点数が伸びなかったといいます。出展:第一興商 LIVE DAM Ai 精密採点Ai 採点結果画面 リズム精密採点Aiで高得点を取るには、『走り』になりやすいことを考慮して、『タメ』気味に歌うとよいでしょう。タメ気味に歌う方法としては、発声をしっかりしたり、1つ1つの言葉を大切に歌ったりするなどです。リズムの点数が低くなると、総合得点が一気に低くなりますので、リズムは特に攻略する必要があります。選曲も大事もちろん、表現力、テクニック等も重要なのですが、高得点がとれるかどうかは選曲に左右される部分もあります。2020年1月5日時点では、店舗160を超えるアップテンポの曲で100点を取った人は未確認であるといいます。また、バラード系のほうが、ビブラートやこぶし等を入れやすいということから、アップテンポな曲よりはバラード系のほうが高い点数が取りやすいといえるでしょう。2020年1月5日の『カラオケバトル』の放送でもテンポ150超えの出場者はいませんでした。まとめAiの感情認識技術を活用した『精密採点Ai』、音声認識によるAiアシスタント、それからAiがユーザーにおすすめの曲をレコメンドするシステム等、『LIVEDAM Ai』には気になる最新技術や魅力が沢山詰まっていました。また、『LIVEDAM Ai』は、業界最多級となる22000曲が本人映像に対応していたり、外国語の楽曲が新たに2000曲以上が追加されたりするなど、幅広いニーズとジャンルに対応しています。身近に体験できるAi機能の1つでもありますので、是非お近くのカラオケ店に『LIVEDAM Ai』が導入されていないか確認してみてはいかがでしょうか。きっとアーティストになったような臨場感のあるカラオケを楽しむことができます。
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Aiニュース
Ai搭載のセキュリティシステムでコロナ給付金を巡った詐欺を撲滅
世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、政府は2020年5月1日から国民一人当たり10万円の特別給付金を配布を始めました。ただ、最近メールや電話などでこの給付金を巡った詐欺が多発しています。また、給付金の詐欺だけでなく、オレオレ詐欺なども近年非常に巧妙化してきており、いくらニュースや番組、その他ラジオなどで呼びかけられていても詐欺は後を絶ちません。このように、次々と新たな手法を駆使して行わる詐欺に対して身を守るには、どのような手法があるのかを把握し、どのような対策が取れるのかを考える必要があります。そこで本記事ではコロナ給付金を巡った詐欺、そしてネットを介した詐欺への対応策などをご紹介しながら、今後の詐欺撲滅に役立つAiセキュリティシステムまでをご紹介していきます。コロナ給付金を巡った詐欺についてコロナ給付金の支給が決定した時から注意喚起されていた事項ではありますが、やはりコロナ給付金を巡った詐欺が急増しています。まずはコロナ給付金にかかわる詐欺がどのような手法で行われているかというところから解説いたします。・本物のサイトそっくりの詐欺サイトそもそも、給付金の申請を行うにはオンライン上でマイナンバーなどを入力して申請するか、郵送で送られてくる書類を記入して返送するかの2択です。この、オンライン上での手続きを行うときのサイトとそっくりの詐欺サイトが存在しているといいます。それも、市区町村の公式サイトを模倣した偽サイトが確認されており、驚くのはリンク先まですべてが本物のサイトと同じ作りをしているのでぱっと見わかりにくいです。見た目での見極めは困難で、サイトのURLだけが唯一違うというものでした。この偽サイトで実害は報告されておりませんが、もし仮に本物だと思い込んでクレジットカード情報や口座情報などを入力してしまえば簡単に情報を抜き取られ、最悪の場合口座のお金をすべて使い込まれてしまうでしょう。給付金申請を装ったメールまた、携帯キャリアや公的機関を装って、『給付金の申請を窓口で行うと早く支給される』や『携帯キャリアの窓口で申請すると、携帯料金が免除される』などといったメールが届いている例があります。このメールに記載されているURLをクリックしてしまうと、いわゆるワンクリック詐欺として情報を抜き取られてしまったり、その先でクレジット情報などを入力してしまえばクレジットカードを悪用されてしまう可能性もありますので十分注意してください。公的機関を名乗る電話での詐欺オレオレ詐欺なども高齢者を狙った電話や訪問などで行われるというのは有名な話ですが、コロナの給付金を巡っても、電話などで個人情報を抜き取ろうとする詐欺が行われているようです。基本的にこうした給付金の申請を電話や訪問で行うことはありません。ネットを介した詐欺への対策とは実際、クレジットカードや口座の情報を抜き取る詐欺が巧妙化してきているのは、何を隠そう『ネットの発達』が魂胆にあると考えます。というのも、ネットであれば不特定多数の人に仕掛けられるのと、偽サイトを見る限り本物とほとんど変わらなければ訪問や電話よりも信憑性が高いと感じさせてしまうからです。では年々巧妙化しているネットを介した詐欺への防止対策はどのようなことがあげられるでしょうか。詐欺が起こるであろう場合は最初から注意喚起を今回のコロナ給付金もそうですが、給付金の配布が決まったその瞬間から詐欺の懸念がされておりました。にゅーすなどでも、『電話で確認をすることはない』や『偽サイトに注意してください』などの注意喚起が行われていたと思います。こうした情報に自分事と思って耳を傾け、頭に入れておくことが大切です。セミナーを開くまた、オレオレ詐欺なども同様ですが、『こうした事例がある』『詐欺に引っかかってしまうとこうなる』といった事例をもとにした公的機関によるセミナーを行うことも大切になってくるでしょう。特に、1人暮らしの高齢者にとっては、情報の入手量が若者よりも断然少ないということも考えられます。そうした時に高齢者などが情報弱者として詐欺の的として狙われやすくなってしまうのです。公民館や地域の集まりなど、高齢者が良く集まる場所などでセミナーを開くのも一つの防止対策となります。自己防衛能力を高める後は、自己防衛能力を高めることです。ニュースで見たから、自分の身にも起こりうるかもしれない、まずは知らない番号から電話がかかってきた、見知らぬアドレスからメールが来たとなれば詐欺を疑うようにするのもよいでしょう。コロナ給付金やその他詐欺はAiセキュリティシステムを導入とはいえ、ここまでに挙げたような事項を実際に行っていたり、気を付けていたりしていたとしても、実際に自分が当事者となったとき、わからない可能性ももちろんあります。特にネットを介した詐欺では『クレジットカードの不正利用がありました』や『コロナ給付金の申請期限が間近です。至急ご確認ください』といった不安をあおるような内容のメールが届いたとすれば、不安になり、記載されている電話番号やURLをすぐにクリックしてしまいたくなります。普段から気を付けていたとしてもいざとなると引っかかってしまうのが怖いところであり、巧妙化しているといわれている理由なのです。そこで様々な詐欺に引っかからないためにできる対策がAiによるセキュリティシステムの導入です。・Aiによる詐欺サイト検知とは詐欺サイトのURLは短期間で切り替わるようになっています。ですので引っかかった当時のURLを記録していたとしても後々そのURLにアクセスしても見ることができないといったことがおこってしまいます。その点、Aiによる機械学習で解析・検知を自動化できるシステムであれば、スピーディーに最新の詐欺サイトへの対応を可能にするのです。実際に、@nifty 詐欺ウォールでは『フィッシング対策協議会』提供の未知のフィッシング詐欺サイト検知状況を5日間、計測した数値は93.2%という高い検知結果を記録しています。まとめ本記事ではコロナ給付金をめぐった詐欺、そして普段から起こりうる詐欺をどのように回避すればよいかという視点から、Aiブロックシステムのご紹介を行いました。普段から気を付けていたとしても、やはりいつ自分の身に詐欺の危険が迫るかはわかりません。また、近親の高齢者が一人で住んでいるとなるとこうした詐欺の心配も倍増するでしょう。Aiシステムの導入は安価なモノもありますので、ぜひ導入し、詐欺の危険性や不安を解消してみてはいかがでしょうか。
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Aiトレンド・特集
『Ai運行バス』で運行の効率化も。バス業界はすでにAiで便利化進行中?
Aiを積極的に導入している業界の一つとして観光業界があげられます。というのも今年2020年は東京オリンピックが開催されることもあり、政府は訪日外国人旅行者数4000万人を目標としており、観光業を国の重要産業として位置づけバックアップしているからです。そのような理由から、観光業界にはAiに多額の投資をする力があり、Aiを活用することによって更に日本の観光業を盛り上げることができると予想されています。多様化する観光客のニーズにAiはどのように対応するのでしょうか。今回は観光バスや路線バスを中心に観光業におけるAiの活用事例を紹介していきます。バスにAiが搭載された『Ai運行バス』とはAi運行バスは、NTTドコモがインターネット関連企業のDeNAや日産自動車とともに開発したバス運行サービスです。Ai運行バスへの乗車を希望するお客は、まず自身のスマホに専用アプリをダウンロードし希望の乗降地点を登録するとAi運行バスの予約が完了するというシステムになります。乗客は、乗車中もアプリでバスが現在どこを走っているか、また、待っている際にもどこにいるのかということを把握することができるのでストレスが軽減されると期待されています。更にAi運行バスは、Aiにルートを作らせています。というのも、AiがAi運行バスの走行状況や乗客から届く乗降希望などを勘案し、需要を計算することで最適な時間と最適なルートを分析し運転手に指示することができるからです。ただ、観光地の規模や該当する地域の規模によっては観光客を乗せるバスも市民が使う路線バスも空席がでることは珍しいことではありません。そこで、観光バスと路線バスを共用することができれば効率的なコストダウンを実現することができるといえます。しかしそうはいっても、観光バスと路線バスでは、ニーズや行き先が異なる場合が多いですので、『運行表』を人間が作ることは到底できません。そういった作業もAiの機械学習機能を利用することで、観光地までの道路交通情報や、過去の路線バスおよび観光バスの運行表などを元に、最適な運行表を作ることができるようになります。Ai運行バスによる配車の仕組み観光バスをはじめとした通常のバスサービスとAiを搭載したバスサービスの違いは、利用者の予約状況によってバス運行が決まる点にあります。通常のバスの場合、バスの乗客が停留所に不在かどうかにかかわらず、すべての停留所を経由します。これは路線バスでも同じです。ですが、先ほどご紹介したAiバス専用のアプリを通して乗客が乗車予約を行うことで、Aiシステムは集められたデータをもとに最短且つ効率の良い配車を算出できるようになります。九州大学では一足先に導入九州大学では2019年4月からこのAi運行バスの実証実験がおこなわれました。九州大学は2018年に都心部にあった3つのキャンパスを伊都キャンパスへと移転させ、その敷地面積は東京ドーム58個分にも及ぶといわれています。そのためキャンパス内には車道や交差点、信号機などが設置されており37バス停が設置されていますがバスの時刻表は一切ありません。それは、Ai運行バスのシステムがバス停に到着する時刻や運行台数を自動的に決定しているからです。従来の九州大学では、運行効率が4%程度でありましたが、Ai運行バスに置き換えたことで、運行効率は19%までに改善したのだといいます。ちなみにNTTドコモが提供するAi運行バスの初期費用は50万円、月額利用料は18万円からで利用でき、2020年度末までに100エリアでの展開を目指しているそうです。Ai運行バスが観光業界に与える影響とはアメリカの観光業などではすでにAiを搭載したカーシェアなどが実用化されてきていますが、Ai運行バスを観光業において利用することにはどのようなメリットがあり、逆にどのようなデメリットが考えられるのでしょうか。観光業界から見たAi運行バスのメリットAi運行バスのメリットは、運行効率が向上されることです。特に、観光地でありながらそこで普段の生活を送っている方もいるという地域もあります。そういった地域においては観光バスと路線バスを一体化することで大幅なコストダウンと、運行効率をあげることができるようになります。また、乗客がすくない場合にはバスの本数を減らしたり、混雑している場合には増やしたりすることも可能です。更には目的の停留所までの最短経路をAiが算出することで移動時間の短縮にもつながり、観光客は限られた時間を有効的に使って利用することができます。乗客だけでなく、運転手の立場から見れば、近年長時間労働が問題視されている状況です。特に夜行バスなどは夜間の運転および、長時間の運転が課せられる過酷な労働でもあります。あるバス会社では運転手の状況をAiカメラが監視し、異常を感知したら事務員に知らせることができるシステムを導入しています。これにより、高速バスなど長距離移動をするバスでの居眠り事故の発生を防ぐことが期待できるとされています。観光業界から見たAi運行バスのデメリット一方観光業界から見たAi運行バスのデメリットとしては、乗客が必ずしもアプリをダウンロードしなければならない点と、乗客の予約とシステムへの反映に遅れが生じる場合があるという点です。仮にバス停留所に乗客が待っていたとしても、Aiの判断でその場所がスルーされた場合、クレームにつながってしまうリスクがあることも否めません。更に、先ほどもご紹介しましたが、Ai運行バスの利用には初期費用と合わせて月額費用も発生します。観光客の少ないシーズンは利用料に見合わないというデメリットが発生する可能性もあります。まとめAi運行バスのように、自動車にAiを活用し効率化を図る計画が世界で進行していっています。それは先日ご紹介したタクシーの例も同じです。乗客の需要や交通状況によって刻一刻と現状が変化する、観光バスや路線バスにおいて、Aiの活用は必須であるといっても過言ではありません。特に、観光客が観光地に滞在できる時間は限られています。Ai運行バスはこれまで以上に効率的な運行をすることが期待できますので、観光客の満足度の向上も図ることができるでしょう。今夏開催予定の東京オリンピックでは多くの外国人観光客が一点に集中する可能性もありますので、観光バスや路線バスにおけるAiでの効率化は、はおもてなしの一部であるともいえるのではないでしょうか。
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Aiトレンド・特集
Aiによる需要予測でタクシー業界が売り上げ増加!Aiでタクシー業界もスマート化
様々な産業においてAiを活用することによる『働き方改革』や『スマート化』が行われておりますが、それはタクシー業界も例外ではありません。というのも、Aiを『タクシーの需要予測』に利用するというもので、予測する場所ごとの乗客数に応じてタクシーが移動することでタクシーに関する需給バランスが改善される見通しです。これにより、タクシーの業務効率が改善され、少子高齢化によるドライバー不足を補うという効果も期待されています。今回は、タクシーの業務にAiを用いた場合の効果や、今後タクシー業界にAiの活用が広がっていくと、お客側、運営側にそれぞれどのようなメリットがあるのかというところについてご説明していきたいと思います。Aiの需要予測でタクシーの売り上げ20.4%増トヨタ自動車、JapanTaxi、KDDI、アクセンチュアの4社は、2018年3月9日、Aiを活用して予測したタクシー需要をドライバーに配信する『配車システム』を開発し、同年2月から東京都内で試験導入を開始したと発表しました。ほかにも2018年7月にはNTTドコモが東京無線協同組合や富士通などと共同で『乗車台数予測システム』を開発するなど、タクシーへのAi導入が盛り上がってきているところです。特に前者の『配車システム』の試験導入では、JapanTaxiの関係会社である日本交通のタクシー数台に導入し、実環境での有効性を検証すると、同システムを利用したドライバーの1か月の売り上げは1日当たり前月比20.4%+となったといいます。ここでは上記のようにAiシステムを導入したタクシー、『Aiタクシー』の効果などについて詳しく触れていきたいと思います。AiタクシーにできることAiタクシーは前述のように、エリアや気象状況、曜日、時間帯、イベントの有無などによって今後30分間のタクシー需要をリアルタイムで予測するという機能を持つタクシーです。主には、運転手に専用のタブレット端末を配布し、予測に応じたスムーズな配車を行います。また営業成績のよいドライバーの知見に基づいた『乗客を見つけやすい走行ルート』のデータを同タブレットに配信することで、利用者の待ち時間を短縮することができるだけではなく、配車の最適化に夜乗車率の向上も見込めるとされています。Aiタクシーの効果このように、タクシーにAiによる需要予測システムを導入することで売り上げ増を期待できたり、ベテランドライバーと新人ドライバーのスキルの差を縮めることが期待できるでしょう。実際の実証試験のアンケート結果から効果を定量的に見ると、1日あたり1台2,000円程度の売り上げ向上が見込めるということであり、年換算にすると約28万円の売り上げ向上となることがわかります。更に、Aiタクシーのメリットはドライバーのみにとどまらず、なかなかタクシーを捕まえることができずにあきらめていたり、不満を持っていた乗客に対する不満解消のきっかけになるともいえるでしょう。実際の実証実験で従来よりも20.4%の売り上げ増を記録していることから、タクシーへのAiシステム導入は、タクシー業界の大きな改革ともなるといえるかもしれません。Aiがビッグデータを処理。スマホから配車手配もこのような『Aiタクシー』を実現するに必要なAiの技術の一つとしてディープラーニングという深層学習技術があげられます。Aiタクシーの学習には、時間と場所の組み合わせで更に大量のデータが必要になりますが、それらを網羅するデータをタクシー会社が準備できないという場合も考えられます。そこで、Aiタクシーの開発ではデータを誇張したり、ノイズを除去しデータの特徴をニューラルネットワークで取り出す方法で学習させることで、実質的にデータの増量を行うことができるわけです。それらのビッグデータを利活用することで、より高精度な乗車予測、配車支援を行うことができるようになります。特に、タクシーアプリ『JapanTaxi』を展開するジャパンタクシーでは、タクシーから取得できるビッグデータを用いて移動の未来を創る部署と説明される『モビリティ研究開発部』が設立されました。同社のタクシー車載タブレットでは、通学中の子供を見守る活動や、Aiパイロットによる路面状況のリアルタイム確認、配車支援システムによる利用者の需要予測、ドライブレコーダー解析による道沿い情報の収集といった取り組みを行っています。今後は、アプリと車載の需要予測システムが連動して、より効率的な配車をおこなうことができるようになるのではないでしょうか。Ai活用によるタクシー業界の今後の可能性現在、様々な企業や産業において『少子高齢化』による慢性的な人手不足が危惧されていますが、タクシー業界も同様に、就業平均年齢の高齢化と人手不足が進んでいるといわれています。特に、平成30年の時点でタクシードライバーの平均年齢は60.1歳であり、タクシー業界のベテランドライバーも高齢化していっていることから、スキルや経験が不足する若手をサポートし教育するチャンスはAiにかかっていると言っても過言ではないでしょう。特に、労働時間の長いイメージのあるタクシー業界は体力のある方でないと続かないのではという不安から、転職や新社会人の就職先としての選択肢から外れてしまう場合も少なくありません。しかし、その改善策としてAiシステムを導入することにより、新人ドライバーでも、短時間でベテランドライバー並みの乗車回数を達成することができれば、労働時間の短縮も可能になります。これにより、タクシー業界が他業種からの転職や就職先としての選択肢となり、人手不足の解消も期待できるというわけです。更に今後は世の中の高齢化に伴い、移動手段としてのタクシーの需要はますます高まることが予想されます。特にこのご時世、高齢者の自動車事故が多発していることから、免許返納も推奨されていますよね。このような需要に対して供給が追いつくようにするためにもAiタクシーは重要となってくるでしょう。現在、東京無線ではAiタクシーの導入の割合としては全3774台の3割とされていますが将来的には全車への導入が予定されています。また、JapanTaxiのようにアプリでタクシーを呼ぶことができる配車アプリと、Aiタクシーを組み合わせることで、一層需給バランスの改善がされることでしょう。すでにこれらの提携の取り組みは東京無線とJapanTaxi間で行われておりますので、今後はますます配車アプリのプロモーションを含めた乗客へのサービスが展開されていくのではないでしょうか。まとめこのように、タクシー業界にもAiが導入され、働き方改革、スマート化が図られています。Aiなどの最新テクノロジーは、これまでインターネットとあまり関係がなかった業界にも様々な恩恵を与えていくこととなりそうです。従来、ベテランドライバーだけが持っていた土地勘や、経験に頼るしかなかったタクシー待ちの乗客予測をAi技術により、データのみから取り出した予測モデルを活用することで、経験に関係なく高精度なサービスが実現可能となってきています。このサービスが広まっていくと、人手不足や高齢化などの諸問題の解決が期待できるだけでなく、配車アプリとの組み合わせで、リアルタイムでのマッチングが可能になり、タクシーに対する潜在的ニーズを掘り起こすこともできるかもしれません。雨の日も、イベント時も、乗客はスマホから予約するだけですぐに空車のタクシーが迎えに来てくれる、更にドライバーも需要のある場所への道案内もシステムが行ってくれることで効率的に配車を行える、Aiはそんなタクシー業界の未来を作り上げてくれそうです。