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Aiトレンド・特集
ペットの気持ちを理解したい!そんな時にAiが活躍する!?
大切なペットが何を考えているのか知りたい、わかってあげたいと誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。大体こんなことを思っているのであろうという憶測でペットと接している方もいらっしゃるかもしれませんが、近年では、Ai技術を活用して、動物との会話を試みる研究や製品開発が進んでいます。ペットと会話ができる世界が訪れれば、飼い主さんはどのようなことがしたいですか?本記事では、動物とのコミュニケーションに取り組むAi研究の現状についてお話をいたします。Aiが動物の感情を理解する仕組み動物が感情を持っていることと、動物が人間とコミュニケーションをとることができるということは、これまでの研究で発見されてきたことです。ただし、それぞれの動物には同じ種類の動物でしか通じない言葉がありますので、人間が人間と接するように動物とコミュニケーションをとることはできません。なぜなら、動物は種類ごとに脳や神経などの構造が異なるからであるといいます。では、Aiはどのようにして動物の感情を理解し、人間との意思疎通の手助けをするのでしょう。動物の意図するところを推測人間が人間と接するように動物と接しても、当然のことながらスムーズにコミュニケーションをとることはできませんよね。そこで、それぞれの動物のコミュニケーションに合わせた接し方をすれば、人と動物はコミュニケーションをとることができるようになるわけです。例えば、日本のチンパンジー研究では、研究者がチンパンジーに『赤鉛筆を5本』もたせると、チンパンジーは『赤鉛筆が5本描かれた絵』を選ぶことができるといいます。もちろんこのチンパンジーは選りすぐりの一頭であり、すべてのチンパンジーがそれをできるわけではありませんが、意図することを理解できれば、いずれはすべてのチンパンジーとコミュニケーションをとることができるようになるかもしれないということです。Aiの音声認識で動物の意図を推測チンパンジーの研究で、動物たちも人間とコミュニケーションをとりたがっていることがわかります。すべての動物が食べることや危険回避など本能に従って生きているわけではなく、『自身の言動』に意思を持たせている動物もいるということです。これはペットの犬や猫にもみられる鳴き声言動と同じであり、動物、ペットたちが人間に対して関心を示しているのであれば、Aiを利用して、鳴き声や行動から意図を突き止めることができるようになるかもしれません。例えば、カラスの研究では、カラスの行動と、カラスの鳴き声を結び付けて、カラス語を割り出しています。ところが、カラスの鳴き声を文字にするのは難しい為、第三者には伝わらない場合があります。カラスに限らず犬や猫も同様です。犬の『遊ぼう』は『わんわん』、『おなかがすいた』は『クーン』と表記しても、すべての場合がそうとは限らないのではという疑問が生まれるなど、研究者と第三者で内容の共有は難しいでしょう。しかし、だからこそ、Aiの音声認識を活用して、それぞれの動物の言葉の解明にAiが活躍できるということです。Aiが動物の行動を言語に変換動物は鳴き声だけでなく、行動で意図することを示す時があります。アメリカの北アリゾナ大学のジョン・プレイサー教授は、Aiを利用して、プレーリードッグが天敵の接近を仲間にしらせていることを突き止めたといいます。また、その際は天敵の色や形も仲間に伝えていたのだそうです。ペットの犬や猫も、Aiを使うことで、現在の行動がどのような意味を持っているのか、わかるときが来るようになるかもしれません。動物の管理にAiが使われている事例ペットなどの気持ちを理解することは、人間と同じようなコミュニケーション方法では難しい為、Aiを活用することでそれが可能になるということになります。ペット用のAi製品に関してはまだ商品化されておりませんが、動物園などの動物の飼育や研究室などではすでにAiが利用されているところがあるようです。ここからは実際にAiが利用されている事例をご紹介していきましょう。Aiで乳牛の管理アメリカでは乳牛の健康管理においてAiを利用しています。それは、Aiの画像認識技術を活用することで、それぞれの顔の大きさや特徴から一頭一頭を特定し、『餌を食べた』『興奮している』といった一頭一頭の行動パターンなどを完全にデータ化することができるようになります。Aiでそれぞれの乳牛の状況を分析できるようになることで、病気の乳牛が発生したら、行動の中に病気の前兆を発見できるようになり、以後は前兆行動を起したらすぐに獣医に見せることができるようになるわけです。円山動物園でのAi活用例アメリカの乳牛の健康管理の例のようなAiは、札幌市の円山動物園でも利用されています。札幌市の円山動物園は2018年に、北海道大学や札幌市のベンチャー企業、株式会社テクノフェイスと共同で、Aiを使った動物管理の検討に着手しました。Aiの活用法は、先ほど紹介した乳牛の場合と同じで、まずはチンパンジーに対し、普段の様子を撮影した動画からAiで固体を特定していきます。次に1頭1頭の行動パターンをAiで捕捉して、普段と異なる行動を取ったら飼育員に知らせるシステムを構築していく方針であるとのことです。今後ペット業界にAiが浸透してくる可能性は現状で、動物との意思疎通や健康管理におけるAiの活用は、研究所や動物園などでの利用にとどまっています。しかし、犬や猫をペットとして飼っている一般家庭の方々も、どうにか気持ちを分かってあげたい、病気をした時も早期発見をしてあげたいと思うのがふつうであると思います。可能性の話ではありますが、動物園などで先行的にAiの活用が浸透していき、その後はいずれペット用品として一般家庭用のAiなども商品化されるのではないでしょうか。ペットを飼うご家庭は、保護者として動物を守らなければならないのは、動物園の飼育員さんと変わりません。Aiの技術が進化し、今後そのような製品が出てくると、ますますペットと仲良くなれるかもしれませんね。まとめ今回は、動物とのコミュニケーションにおけるAiの活用の現状について言及いたしました。実際、一般家庭へのペット用Aiの浸透はゼロに近いといえるでしょう。近年では、認知症の高齢者や、子供の留守番を見守るAiカメラなども登場しています。各所に置かれたセンサ―などで転倒や心拍数などを分析し、管理者が確認できるようなものです。ペットにも同様の製品が開発されれば、ペットを置いていかねばならない長期の外出も安心することができるでしょう。Aiの技術は日々進歩しています。Aiチョイスでは話題のAi技術を随時更新していきますので是非ご覧ください。
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Ai搭載のおもちゃが子供に与えるメリットデメリットを考えてみた
ICT教育など子供の成長過程においてインターネットやAiなどの技術を有効的に活用する場面が増えてきました。これらは、今後のネット社会、最新技術を多く活用する社会において、教師や親の効率化にとどまらず十分に技術を活用できる人材育成や、苦手意識をなくすための取り組みのためでもあるとアナウンスされています。特に、科学・技術・工学・数学の教育、すなわちSETM教育においては、Aiを搭載した教育玩具も広がってきているところです。このようなおもちゃは学校教育や塾などの教育現場にとどまらず、比較的低価格で購入することができるようになったことから、家庭内での利用も気軽にできるようになってきました。しかし、Aiを搭載したおもちゃは、なんだか不安であるという方も少なくないのではないでしょうか?そこで今回はAiを搭載したおもちゃを子供に与えるデメリットやメリットについて見ていきたいと思います。Aiを搭載したおもちゃはどのようなものかそもそも、Aiを搭載したおもちゃとは、名の通り、Ai(人工知能)を搭載したおもちゃなのですが、実際それはどのようなものなのか気になりますよね。ここからは実際の例を挙げてAi搭載のおもちゃについてご説明します。COZMOの例COZMOは、子供が自らプログラミングすることで、思い通りに動いてくれる可愛いロボットです。プログラミングといっても難しくなく、ブロックを組み合わせていく感覚でロボットのプログラムを完成させられるので、子供でも簡単に操作できます。COZMOは2016年にアメリカで発売されて以来、驚異的に売れているおもちゃであり、日本ではタカラトミーが同製品を2万6980円で販売をしています。COZMOの特徴COZMOの特徴はAiが環境を自動で認識し、人がそこにかかわらなくても機械自身が勝手に行動して学習する点です。ユーザーとの間で何らかのやり取りをすればするほど、Aiは人間との関係性を強く学習することができます。放っておいても、自分で学習や進化をしていくため、おもちゃやロボットというよりはペットの小動物というて邦画感覚的には近いでしょう。また、自分で学習をする上に、ユーザーとの関係性で性格も変化します。基本的にはやんちゃな性格だが、ハイタッチを要求してきたときにきちんと対応をすると、気を許してくれる正確になる一方で、振り回したりすると怒りを表現し、それらを続けてしまうと性格が悪くなるようです。表情と声を使って感情を表現するため、今どのように感じているのかわかるようになっています。Ai搭載のおもちゃを子供に与えるメリットでは、このようにAiを搭載したおもちゃを子供に与えるメリットとはどのようなことがあげられるのでしょうか。メリットデメリットそれぞれありますが、まずはメリットから見ていきましょう。情操教育に役立つ先ほどのCOZMOの例もそうですが、Aiを搭載したおもちゃは自分の感情があるかのように振る舞い、笑ったり怒ったりもするし、時々想定外の動作を見せます。子供もCOZMOのそのような振る舞いに合わせるような対応を取りますので、まさしくペットと接するのと同じ様な状況が生まれるということです。実際、病院や介護施設にもセラピー効果があるとして採用されている例もあります。客観的に物事を見る練習にも視点の切り替え、いわゆる客観的に物事を見るということを学べるという点もメリットとしてあげられます。というのも、子供にとって、第三者の視点からものを見なさいといってもハードルが高いものですが、成長するにつれて、自分以外の視点からの風景の見え方というものが想像できるようになっていくわけです。それを幼いころからCOZMOなどのAiを搭載したおもちゃを活用することで、実際の見え方を知ることができるというのは、他社支店の構築のみならず自分自身の客観視にも役立てることができるでしょう。プログラミング教育に役立つ更には、COZMOは自分でプログラミングをすることで思い通りに動いてくれるという機能をもっています。プログラミングとは、学校教育の中でも必須項目となるなど、今後の情報化社会を生き抜く中で必要不可欠なものとなっていっているわけですが、それを幼いころからおもちゃを利用して身に着けていくことで、苦手意識などの壁を取り除くことが期待できます。Ai搭載のおもちゃを子供に与えるデメリットとはいえ、幼いころから機械とコミュニケーションをとらせることで、きちんとした生身の人間とのコミュニケーションが難しくなるのではという疑問や、デメリットなどもちろん上げられます。人間とのコミュニケーションへの懸念幼いころから機械を操作したりプログラミングなどで自分の思うようにおもちゃを動かしてしまうことができるようになることで、生身の人間とのコミュニケーションにおいて、自分の思うようにいかなかったときの対象法などが分からなくなってしまうことなどが懸念されます。長時間のゲームなどの問題を拡大させる可能性も近年は任天堂スイッチやWii、そしてスマホゲームなど、気軽楽しめるゲームが多く出回ったことで、子供の長時間のゲームなどの問題も出てきています。Aiのおもちゃもしかり、教育や勉強の一部となる部分はあるとはいえ、学校の勉強の妨げになるようであれば穏やかではありません。まとめ今回は、Ai搭載のおもちゃの例と、それらを子供に与えるメリット、デメリットについてお伝えしました。アレルギーなどが原因でペットを飼うことができない家庭もあるかもしれませんが、Ai搭載のおもちゃはペットのように小さな子供たちの情操教育を担うことができるようになるかもしれません。また、価格も比較的低価格ですので、家庭への導入もしやすくなっています。今年2020年から小学校においてプログラミング教育も開始されるため、家庭だけでなく、学校現場やプログラミング教室におけるSETM教育やAiの活用などの需要が高まってくることが予想されます。Aiを搭載したおもちゃは幼いころにとどまらず、年齢が上がっても、センサーや動作をプログラミングできるなどSTEM教材としても最適ですので、今後の社会を生き抜く若者には、とても便利なものかもしれませんね。
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国内唯一のRPA関連資格『RPA技能者検定』はビジネスに有益?難易度や取得するメリットなどを解説!
RPAとは、人間が行うルーティーンワークなどを自動でおこなってくれる業務効率化ツールです。このツールは人手不足の解消や働き方改革が叫ばれている日本で、Ai技術と並んで必要とされている仕組みであり、RPA増加するにつれてスキルを持った人材の需要も増えています。そうした中、2018年からはRPAツールを使用した技術や知識レベルを評価する『RPA技術者検定』が開始されました。この検定は、NTTが提供する国産RPAツールシェア首位の『WinActor』に準拠した資格です。せっかく資格を取得するのであれば、何かメリットがなければ意味がありませんが、この『RPA技能者検定』はどのような試験で、ビジネスにおいてどのような メリットがあるのでしょうか。RPA資格の概要RPAとAiは混同されがちなのですが、RPAとAiの違いについては別途下記の記事にて詳しく解説しておりますので、そちらをご覧ください。そもそも、このRPA技能者検定で準拠している『WinActor』とは、NTTデータが開発しているRPAツールです。NTTグループで開発・利用されてきた実績と信頼性から、2018年12月末時点で1900社以上が導入しており、国内シェアナンバーワンとなっています。というわけで、『RPA技能者検定』は、WinActorを利用して業務の自動化に取り組むユーザーや、WinActorの導入に関わる技術者を対象とした技術検定ということになります。3段階のレベルがあるRPA技術者検定は、下記の3段階のレベルに分かれています。①アソシエイト(基本を学びたい人向け)②エキスパート(実際の業務でWinActorを利用する人向け)③プロフェッショナル(最高レベル)①アソシエイト(基本を学びたい人向け)問題数:50問形式:択一式試験時間:60分合格ライン:正答率70%以上受験料:6500円②エキスパート(実際の業務でWinActorを利用する人向け)問題数:4問形式:実技試験時間:120分合格ライン:正答率60%以上受験料:15,000円③プロフェッショナル(最高レベル)最もレベルの高いプロフェッショナル試験は今後実施が検討されていますが、現状はまだ実施されていません。実技と面談が120分実施される予定で、受験資格はエキスパート検定の合格者に与えられる予定となっているようです。RPA資格を取得するメリットこのように、資格試験を受けるとなれば当然勉強もするでしょうし、お金もかかります。合格することで、どのようなメリットがあるのか気になるところです。ここからは、RPA資格を取得することでビジネスにおいてどのようなメリットがあるのかというところについて見ていきたいと思います。RPA技術の客観的な基準となるRPA技術検定を取得することで、RPAに関する知識や技術を保有しているという評価を客観的な立場から得ることができます。国内トップシェアであるWinActorを仕事で使う人が、昇給や昇格を目指す、RPA技術を活かして転職や独立をするなどの場合に役に立つといえるでしょう。NTTの『WinActor』を使いこなせるようになるRPA資格を取得するために勉強をすることで、WinActorを使いこなせるようになります。RPAソリューションの中では国内トップシェアですので、RPAを利用する仕事であればどこに行っても役に立つはずです。アピールポイントになる資格を持っているということは、自身をアピールできるポイントにもなります。現時点で日本におけるRPA関連の資格はこの資格だけですので、WinActorを使う仕事をしている人であれば取得しておいて損はありません。RPA技能者検定は、就職・転職に有利?とはいえ、RPA技能者検定はが全ての人にとって役に立つかといえば決してそうではありません。RPAの資格が特に役に立たない職業も多く存在するからです。というのも、RPA技術者検定は、あくまでも「WinActor」を使用する人のために作られた資格ですから、『WinActor』を使用する機会がない人にとっては、特に重要な資格ではないのです。しかし、銀行・保険・証券などの金融機関をはじめ、通信やメーカー企業など、RPAを導入するj企業が増えてきています。これからRPAやAiを活用した働き方改革が進むにつれて、RPA技術者の需要は高まっていくことが予想されます。そのような発展状況でありながら、RPA経験者はそれほど多くないのが現状です。このように、急速にIT化が進む世の中において、RPA技術者検定のようなIT関連の資格を取得していることは、就職や転職に非常に有利であるといえるでしょう。まとめこの、RPA資格『RPA技術者検定』は、検定開始から日が浅く、現在は世間的な認知も低い状態です。しかしながら、今後は確実に業種や業界を問わず、様々な企業でRPAやAiの導入が進んでいきます。当然、それにおける取り扱いスキルや知識を持っている人材への需要は高まっていくわけです。今後のビジネスにおいて、RPA資格を取得するメリットは大いにあります。可能性の話ではありますが、世の中のIT化に伴い、こうした検定を受験することが、漢字検定や英語検定のように学校教育においても推奨される日が来るかもしれません。
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Aiトレンド・特集
『Ai運行バス』で運行の効率化も。バス業界はすでにAiで便利化進行中?
Aiを積極的に導入している業界の一つとして観光業界があげられます。というのも今年2020年は東京オリンピックが開催されることもあり、政府は訪日外国人旅行者数4000万人を目標としており、観光業を国の重要産業として位置づけバックアップしているからです。そのような理由から、観光業界にはAiに多額の投資をする力があり、Aiを活用することによって更に日本の観光業を盛り上げることができると予想されています。多様化する観光客のニーズにAiはどのように対応するのでしょうか。今回は観光バスや路線バスを中心に観光業におけるAiの活用事例を紹介していきます。バスにAiが搭載された『Ai運行バス』とはAi運行バスは、NTTドコモがインターネット関連企業のDeNAや日産自動車とともに開発したバス運行サービスです。Ai運行バスへの乗車を希望するお客は、まず自身のスマホに専用アプリをダウンロードし希望の乗降地点を登録するとAi運行バスの予約が完了するというシステムになります。乗客は、乗車中もアプリでバスが現在どこを走っているか、また、待っている際にもどこにいるのかということを把握することができるのでストレスが軽減されると期待されています。更にAi運行バスは、Aiにルートを作らせています。というのも、AiがAi運行バスの走行状況や乗客から届く乗降希望などを勘案し、需要を計算することで最適な時間と最適なルートを分析し運転手に指示することができるからです。ただ、観光地の規模や該当する地域の規模によっては観光客を乗せるバスも市民が使う路線バスも空席がでることは珍しいことではありません。そこで、観光バスと路線バスを共用することができれば効率的なコストダウンを実現することができるといえます。しかしそうはいっても、観光バスと路線バスでは、ニーズや行き先が異なる場合が多いですので、『運行表』を人間が作ることは到底できません。そういった作業もAiの機械学習機能を利用することで、観光地までの道路交通情報や、過去の路線バスおよび観光バスの運行表などを元に、最適な運行表を作ることができるようになります。Ai運行バスによる配車の仕組み観光バスをはじめとした通常のバスサービスとAiを搭載したバスサービスの違いは、利用者の予約状況によってバス運行が決まる点にあります。通常のバスの場合、バスの乗客が停留所に不在かどうかにかかわらず、すべての停留所を経由します。これは路線バスでも同じです。ですが、先ほどご紹介したAiバス専用のアプリを通して乗客が乗車予約を行うことで、Aiシステムは集められたデータをもとに最短且つ効率の良い配車を算出できるようになります。九州大学では一足先に導入九州大学では2019年4月からこのAi運行バスの実証実験がおこなわれました。九州大学は2018年に都心部にあった3つのキャンパスを伊都キャンパスへと移転させ、その敷地面積は東京ドーム58個分にも及ぶといわれています。そのためキャンパス内には車道や交差点、信号機などが設置されており37バス停が設置されていますがバスの時刻表は一切ありません。それは、Ai運行バスのシステムがバス停に到着する時刻や運行台数を自動的に決定しているからです。従来の九州大学では、運行効率が4%程度でありましたが、Ai運行バスに置き換えたことで、運行効率は19%までに改善したのだといいます。ちなみにNTTドコモが提供するAi運行バスの初期費用は50万円、月額利用料は18万円からで利用でき、2020年度末までに100エリアでの展開を目指しているそうです。Ai運行バスが観光業界に与える影響とはアメリカの観光業などではすでにAiを搭載したカーシェアなどが実用化されてきていますが、Ai運行バスを観光業において利用することにはどのようなメリットがあり、逆にどのようなデメリットが考えられるのでしょうか。観光業界から見たAi運行バスのメリットAi運行バスのメリットは、運行効率が向上されることです。特に、観光地でありながらそこで普段の生活を送っている方もいるという地域もあります。そういった地域においては観光バスと路線バスを一体化することで大幅なコストダウンと、運行効率をあげることができるようになります。また、乗客がすくない場合にはバスの本数を減らしたり、混雑している場合には増やしたりすることも可能です。更には目的の停留所までの最短経路をAiが算出することで移動時間の短縮にもつながり、観光客は限られた時間を有効的に使って利用することができます。乗客だけでなく、運転手の立場から見れば、近年長時間労働が問題視されている状況です。特に夜行バスなどは夜間の運転および、長時間の運転が課せられる過酷な労働でもあります。あるバス会社では運転手の状況をAiカメラが監視し、異常を感知したら事務員に知らせることができるシステムを導入しています。これにより、高速バスなど長距離移動をするバスでの居眠り事故の発生を防ぐことが期待できるとされています。観光業界から見たAi運行バスのデメリット一方観光業界から見たAi運行バスのデメリットとしては、乗客が必ずしもアプリをダウンロードしなければならない点と、乗客の予約とシステムへの反映に遅れが生じる場合があるという点です。仮にバス停留所に乗客が待っていたとしても、Aiの判断でその場所がスルーされた場合、クレームにつながってしまうリスクがあることも否めません。更に、先ほどもご紹介しましたが、Ai運行バスの利用には初期費用と合わせて月額費用も発生します。観光客の少ないシーズンは利用料に見合わないというデメリットが発生する可能性もあります。まとめAi運行バスのように、自動車にAiを活用し効率化を図る計画が世界で進行していっています。それは先日ご紹介したタクシーの例も同じです。乗客の需要や交通状況によって刻一刻と現状が変化する、観光バスや路線バスにおいて、Aiの活用は必須であるといっても過言ではありません。特に、観光客が観光地に滞在できる時間は限られています。Ai運行バスはこれまで以上に効率的な運行をすることが期待できますので、観光客の満足度の向上も図ることができるでしょう。今夏開催予定の東京オリンピックでは多くの外国人観光客が一点に集中する可能性もありますので、観光バスや路線バスにおけるAiでの効率化は、はおもてなしの一部であるともいえるのではないでしょうか。
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Aiトレンド・特集
Aiを搭載したドローンが物流を変える!再配達問題も過去のもの?
近年、インターネットショッピング市場が急速に拡大していることもあり、分譲マンションなどにおける宅配ボックスの設備は当たり前のものとなってきました。いわゆるこうした設備は宅配において『再配達問題』を軽減させるものとされていますが、『再配達問題』解消に向けて進化して生きているのは宅配ボックスに限りません。そもそもの配達行程にAiドローンを活用するという新たな試みが広がってきています。Aiドローンが宅配に利活用されることによってどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、AiシステムやAiドローンを活用した宅配の事例と、逆にAiドローンを活用したことで起こりうるリスクはどのようなことがあるのかということを解説していきたいと思います。アマゾンが宅配ドローンを発表2019年6月5日、アマゾンがラスベガスで開催されたイベントにおいて宅配用ドローン『プライム・エアー』についての説明を行いました。この『プライム・エアー』こそがAiを搭載した自動飛行のできるドローン配送になります。ここでは、アマゾンが発表したAiドローン配送について詳しく見ていきましょう。そもそもドローン配送とは何かそもそもドローン配送とは、ドローンの機体に専用のボックスを装着するなどして空路で輸送を行うサービスのことです。離島や山間部、海岸線が入り組んだ場所など陸路での輸送が困難な場所でも活用ができることから、通常の宅配に限らず災害時などの緊急時への利活用も期待されています。Ai搭載で自動飛行が可能にアマゾンの発表によると、この宅配ドローンの最長飛行距離は24km、2.3kgまでの重量を運ぶことができ、24kmの範囲内でアマゾンプライムの会員であれば30分いないに荷物を配達してくれるのだといいます。Aiを備えているため、搭載されたセンサーによって安全性を考慮すると同時に、着陸前に着陸場所付近に人や動物などの障害物がないかどうかも判断することができます。また、Aiの発達によって自律飛行する能力もありますので、離陸から配送、倉庫などへの帰還を自動化することが可能です。現状は法律の規制などにより完全自動での配送が行える場所は限られていますが、Aiドローンが普及し、将来的に規制緩和が行われればドローンによる自動配送が可能になり、物流における人手不足の解消が期待できるでしょう。東京の物流でもAiを活用した宅配が試験的に導入物流へのAi導入は、Aiの研究が盛んなアメリカや中国をはじめとしたAi先進国が主であると認識されがちですが、実は東京都の一部でもAiが試験的に導入されています。再配達率20%→3%実現文具品や日用品のネット通販会社アスクルは、AiドローンではありませんがAiを活用した宅配を行うことで、商品を受け取る人の不在による再配達ロスを減らすことに成功しました。前述のように、このサービスが導入されているのは東京都内など一部地域に限られますが、一般的な運送会社の不在率は20%なので、Aiシステムを活用したアスクルの運送ドライバーが商品を顧客に届けた際の不在率3%というのは非常に脅威的な数字であることがわかります。方法としては、アスクルのアプリで顧客に荷物到着時間を指定させ、プッシュ機能で宅配する前日の夜に到着時刻を顧客に伝えるということです。更に、荷物が到着する10分前にもプッシュ通知をします。また、お客側はアプリを通してトラックの現在地を知ることも可能です。あらゆる情報を加味した配達時間の通達この、到着時間の通知のどこにAiが活用されているかというと、トラックの状況、倉庫の状況、刻一刻と変化する道路の状況といったたくさんの情報を加味して、Aiが到着時間を分析し、顧客に伝えることができるという点です。これら無数の要素を人間が判断し最適化することはどうしても難しいですが、Aiであれば膨大なデータを瞬時に認知することが可能ですので、最も効率の良い流れを考えてもらい、お客にも現在状況を通知することができます。こうして最終的に、不在率を大幅に下げることに成功したのです。物流にAiドローンを導入するのはリスクがある?と、このように物流にAi技術を活用することは、再配達問題はもとより、宅配業者の人手不足解消にも一役買うこととなりそうです。とはいえ、AiシステムやAiドローンを物流、宅配業界に導入するのはメリットだけではありません。考えられるリスクとしては重量のある物体が空を飛行する以上、墜落のリスクを完全にゼロにすることが現状の時点でできないという点です。Aiを搭載することで障害物回避などの技術は急速に進化しつつありますが、落雷や電波のジャミング、悪意を持った射撃や投石などの攻撃までも想定した場合はドローンが落下してしまう可能性があります。そうして荷物が落下した際、人や家財にダメージを負わせる場合があることがドローン配送最大のリスクです。また、ドローンはAiやモーターなどの電子機器を搭載していますので、浸水してしまうと動作が止まってしまうため、雨にきわめて弱い機械です。こうした雨天時の対策などもAiドローンによる宅配の課題といえるでしょう。Aiドローンの活用は非常時や過疎地への対応も可能にするそうはいっても、Aiドローンをはじめとした宅配は、前述の通り山岳部や衛島への宅配も可能にしますので、非常時や過疎地への対応も可能にすると期待されています。再配達問題もそうですが、別の部分にも好影響を与えることから、今後のさらなる進化が予想されると言えそうです。まとめ現在の宅配業界では『再配達問題』が大きな課題としてあげられています。こうした問題の解決策が様々なシステムや技術を活用することで為されているわけですが、Aiドローンは宅配時間を顧客に伝えることができたり、自動走行ができることから、活用が一般化されれば『再配達問題』も過去のものになる日が来るかもしれません。ドローン配送には考えられるリスクが何点かあるとはいえ、墜落の対策や安全性のための対策が固まれば実現化も近いはずです。
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Aiトレンド・特集
企業がAi面接を導入するメリットとデメリット
作業効率化や、人の手に代わって作業にあたることができることから、人手不足解消の面でも注目が集まっているAi。実はそのAiが近年、企業の面接にも注目され始めているということを御存知でしたでしょうか?採用を機械任せなんてと思われる方もいらっしゃると思いますが、実際にアマゾンなどのグローバル企業ではすでに活用が始まっているのです。一体Aiに面接を任せてしまうことにどのようなメリットがありどのようなデメリットがあるのでしょう。今回は、Ai面接について深く掘り下げて解説していきたいと思います。Ai面接とはそもそも企業において面接とは企業の理念に合致した人材を選りすぐるためのふるいにかける手段と言えます。ところが企業が採用に心血を注いでも短期間で離職されてしまうケースも少なくありません。また、グローバル化などもあり就職の選択肢も広がってきていることから、企業側からするとどのような採用をすべきかの判断が難しくなってきている面もあります。 一方Ai面接とは、スマートフォンやPCといった電子機器を介し、企業の面接官に代わってAIが応募者の資質を判断するサービスのことです。とはいえ、一次面接から採用までのすべての行程をAiが担当するわけではなく、Ai面接は採用に至るまでの面接の1つに過ぎません。就職希望者はスマートフォンなどの電子機器を介してAiに出される質問に対して受け答えをし、その質問中の表情などもデータとして収集されていきます。これらのデータをもとに、柔軟性があるか、理解力があるかなどの複数の項目で評価が与えられることになるわけです。このように、映像認識や言語認識、ディープラーニングなどの技術を利用することで、人間よりも高いパフォーマンスを遂行できるようになりました。つまり、Aiは人間の先入観に囚われない意思決定ができることから、面接においても潜在的な能力や資質を見出すことができると期待されているということです。Ai面接のメリットでは、企業においてAi面接を導入するということはどのようなメリットがあるのでしょうか。1次面接の代替で人材不足解消も現在多くの企業において人材不足が叫ばれていますが、これまで採用担当によって行われてきた一次面接に代替されるというイメージが近い為、最も対応人数の多い一次面接をAiが担当することによって、採用担当は他の仕事に集中することができるようになります。更にはグローバル化により海外からエントリーする応募者も増えてきている中、Ai面接であればスマートフォンやPCなどのデバイスを通して遠隔で面接を受けることが可能で、一次面接の時点でわざわざ日本に来てもらう必要がありません。また、日本在住者にとっても同じです。企業によっては面接のための交通費を負担しているところもあるかもしれませんが、地方から企業まで足を運ばせる必要がなくなるので交通費の削減にもつながります。このように、場所を選ばないAi面接が人材不足を補う上に、採用の幅を広げることができることによって、最終的に多くの人材を採用することができるようになると期待されています。公平性の維持面接のばらつきが抑えられ、公平性が保たれる点もAi面接のメリットとしてあげられます。特に一次面接の段階では受験者も多いうえに採用側のスタッフの数も多くなりますので、スタッフによって判断基準が生じる場合があります。しかし、Ai面接はエントリーした人を皆同じ条件下で合否を決めることができますので公平性を維持することが可能です。Ai面接のデメリットとはいえAi面接にはもちろんメリットだけではありません。ここからはAi面接のデメリットんについても解説して行きたいと思います。Aiの判断をうのみにできないAi面接はビッグデータをもとにすべてのエントリー者を公平にジャッジできるというメリットはありますが、一次面接に相当する段階とはいえAiの判断が採用不採用に直結するためすべての判断を鵜呑みにしてよいのかという疑問は生まれてきます。ですので、Ai面接の判断を人が再確認する必要も出てくるでしょう、ただ、その場合、Ai面接がどのくらい作業効率化につながっているのかは検討する必要があるといえるかもしれません。すべての資質を計算することは難しいまた、Aiのジャッジにも得意分野不得意分野があります。不得意分野としては組織力やリーダーシップといった資質を見抜くことです。こうした資質はAi面接よりもグループ討議を用いた面接のほうがエントリー側も実力を発揮しやすい上に、採用側も判断の漏れを防ぐことができるでしょう。企業によってはAi面接の活用がエントリー等ごく初期の面接に限られてくるといった場合もあるかもしれません。Ai面接『SHaiN』とはどんなもの?Ai面接は作業効率化、人材不足の解消などのメリットがあげられる半面、すべての判断を鵜呑みにできないなどのデメリットが存在することがわかりました。とはいえ様々なビジネスシーンで活用が始まってきているAiですから、採用面のAiも今後進化を続けていくのではないでしょうか。ここからは代表的なAi面接サービス『SHaiN』の事例を用いてより詳しくAi面接について解説していくこととします。SHaiNとはStrategic(戦略) Hiring(採用) Ai(人工知能) Navigator(装置)の頭文字を取ったもので、スマートフォンが面接官の代わりになりエントリー者の様々な資質を数値化しレポートにまとめる機能が搭載されたサービスです。SHaiNによる面接時間は約60分程で、60分間の間にバイタリティ、イニシアティブ、対人影響力、柔軟性、感受性、自主独立性、計画力という7つの項目について質問が行われます。さらに受検者の回答した内容がすべて文字起こしされ、受検者が話した言葉がデータとして残されます。エントリー者側の操作法としては、スマホなどの画面上に表示されたアプリの指示にしたがって本人認証を行い、『面接開始』のボタンをクリックすればスタートができますので簡単です。エントリー者の回答に与えられる時間は1分間、その間に質問に答えなければなりません。回答中はスマホのカメラが起動して答えている様子が動画で撮影されます。また、受け答えが不十分な場合は質問に何度も詳しく繰り返し質問される場合もあるといいます。質問が終わると、5営業日以内でSHaiNが独自に開発したメゾットを用いて専門スタッフがその候補者の資質を評価レポートとしてまとめ、企業側に提出をします。このように、SHaiNはあくまでも一次面接などの初期段階の『資質』を判断するものであって、採用の合否を決定するものではないといいます。ですから、レポートにまとめられた資質をもとに、企業側は二次面接、三次面接を重ねていくというわけです。まとめ『Ai面接』ときくと、Aiが採用の決定までを行うものとイメージされがちですが、現段階では人間の採用をコンピュータにすべて任せてしまうリスクは少なくなく、すべての判断を鵜呑みにできるわけではありませんので、あくまでも『一次面接』などの初期段階の代替のイメージと思っていただくと良いでしょう。とはいえ、人間の資質を判断するのは採用において企業の色と合うかどうかを判断する部分でもありますから重要な事項であると言えます。しかし、この重要な部分が人間の判断ですと、どうしても気分や好みに左右されてしまうことが少なくありません。その点Ai面接であればそれぞれの価値観や経験などについて平等に評価されるという面もあります。また、SHaiN導入企業では、大人数の書類選考を行う大企業の新卒採用選考ではAi面接の導入で選考期間を短縮して効率化することにも成功したといい、地方企業ではAi面接導入によって遠方まで面接を受けに行くハードルが下がったことから応募者数が増大し、採用人数をふやすことにつながったケースもあるといいます。人間には判断ができない潜在的な部分も瞬時に公平な判断をくだすことができるAiは、採用面でも活躍の場が増えていきそうですね。
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Aiトレンド・特集
Ai先生の登場で、教師がいなくなる!?教育現場においてAiを活用するメリットデメリットとは
近年様々な場所でAiが活用されていますが、教育現場においても支援の一助となると期待されています。ただ、そのような未来が近づくにつれて、『Aiが子供に勉強を教えるの?』『教師の仕事はなくなるのでは?』と不安に思われる方も増えてくるでしょう。一体、Aiは教育現場においてどのような形で活用され、それにはどのようなメリットがあるのでしょうか。それから、教育現場はAiによって今後どのように変化していくでしょうか。今回は、そんな疑問について解説していきたいと思います。 Aiが教育現場に与える影響とは教育現場では教師のすべての仕事をAiが担うわけではなく、教師がこれまで役割のうちのいくつかをAiが担当するようになります。従来の場合ですと、子供が勉強する科目や、問題を選択するのは子供自身、あるいは学校教師や塾講師でした。また、教師はたいていの場合、何十人もの子供に対して1人で授業をします。ですので、こどもそれぞれのペースや、理解度に合わせて授業を進めて行くなど当然無理な話でありました。更に、子ども自身が自宅で学習をする際には子ども自身に選択がゆだねられる為、場合によっては科目によって理解度に大きな偏りが生まれたり、はたまた将来的な学力に変化が出てきたりする可能性もあります。と、このようなロスを避けるために教育現場でAiが活用されてきているのです。具体的には、Aiのシステムに子どもが学習してきた内容や時間、テストの結果などをインプットさせる事で、『どの科目を重点的に勉強していくべきか』など、子ども一人ひとりの性格に合わせて学習計画を建てていくことができるようになります。当然ながら、勉強する科目に偏りが生まれることも少なくなるため、従来よりも効率的に学習していくことができるというわけです。Aiが完全に子どもたちの教師となるというよりは、Aiが子どもと教師の間に入り、効率的な学習を推進していく形になるといえるでしょう。 Aiの活用で教育教材にも変化がAiの活用で子どもそれぞれに合わせた勉強法が推進されることによって、当然授業で利用する教材にも変化が出てきます。『ICT教育』という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?ICTとは、『インターネット・コミュニケーション・テクノロジー』の頭文字をとった言葉で、ICT教育はタブレットやPCなどのインターネットを利用した教材、教育方法をさします。これまでは、教科書などのテキストを参考にして教師が黒板に重要なポイントなどを書き、それを子どもがノートにメモをしていく流れが一般的でした。しかし、近年では教育専用のスマホやタブレットのアプリなどを活用した教育も多くなってきています。こうした教育のデジタル化に伴い、Aiを活かした教材のリリースを急いでいるソフトウェア会社は少なくありません。 Aiが教育現場にもたらすメリットとはこのように、教育のデジタル化としてICT、Aiが積極的に活用されてきているわけですが、そもそも教育現場にAiを導入するのはどのようなメリットがあるのでしょう。主にあげられるメリットを紹介、解説していきます。・個々にあわせた教育ができるそれぞれの子どもによって、学習の理解度や知識を吸収するスピードは異なります。現状多くの教育現場で、大人数に対して教師が1人で授業を行っているわけですが、どのくらいの教師がそれぞれの理解度の差を認識しているでしょうか。決められた時間内でカリキュラムに沿って授業を進めていかなければならない教師にとって、『1人の子が理解できていないから、その子に合わせて授業を遅らせる』ということは到底無理な話です。そうした状況から、大人数の授業では、各自の理解度に差が生まれてしまうことも少なくありません。その点、Aiを導入すれば、個々の理解度や知識の吸収スピードを可視化することができるので、子ども個人に合わせた最適な学習の道筋を示すことができるようになります。これにより、家での学習方法や宿題の出し方なども個人に合わせて行うことが可能になるわけです。・リアルタイムでのアドバイスで理解度を深められるそれぞれの『課題』が可視化されることによって、『今学習するべき内容』をリアルタイムでアドバイスをすることが可能になります。たとえば、授業をうけていて『分からないことを質問できない』という経験をしたことがある方も少なくないでしょう。それが積み重なることで、子どもは授業についていけなくなってしまうのです。しかし、そこへAiを導入すると子どもがどのくらい理解しているのか、はたまたその子はどこが理解出来ていないのかを教師がリアルタイムで確認をすることができるようになります。『分からないことがわからない』といった状況や、『分からないことを質問できない』といった状況をなくし、その場でアドバイスを行うことができるため、子どもの理解度を深めることができます。・テスト等の採点が自動化できる教師の仕事において、テスト期間中などの採点は大変時間をとられているのではないでしょうか。子どもの学習の理解度を図る材料として、テストは重要なものでありますが、その採点をミスしてしまうと、元も子もありません。特に、答えが1つの問題なら、回答案と照らし合わせて正解か不正解かを判断すれば良いのですが、記述式の答案等は、答案の内容を理解し判断しなければならないわけです。こうした作業は思った以上に大変で、教師にとって大きな負担となっています。そんな中、昨今のAiの文字認識技術は目まぐるしい進化でその制度が上がっており、手書きの答案を採点してくれるオンライン教育サービスも登場しています。教育業界では、2020年に学習指導要領の改定が予定されており、記述式の答案がますます増えることが予想されます。そこでAiを取り入れ、採点を自動化することで採点業務の効率化や教師の負担軽減などへの効果が期待されています。・データ分析で授業改善、最適化普段の授業や、テストの採点データ等から、どのくらいの子どもがどれくらい授業を理解しているのかというのをAiによってデータ分析することができます。更には、Aiの画像認識技術の進化で、子どもの表情等から集中度や理解度が測定できるようになってきています。教室にあるカメラで生徒の様子をモニタリングして、『理解出来ていない子どもが多いようだ』ですとか『居眠りをしている』と教師にAiがお知らせをすることで、教師はリアルタイムで指導方法を変更したり、休憩を促すなど授業改善に役立てることができるようになります。従来、授業や教材の満足度は、教師の感触や生徒へのアンケートでしか測ることができませんでした。今後はAiの分析データを活用することで、それらを可視化し、客観的事実に基づく授業改善や教材評価が可能になります。このように教育現場においてAiを活用するメリットは総称して今まで感情やカンなどで見えなかったものが『可視化』できる点であるといえるでしょう。 Aiが教育現場にもたらすデメリットとはしかし、Aiの導入が必ずしもメリットばかりであるいうわけではありません。というのも、Aiは常に『どのくらい理解しているか』『最適な勉強法はこれだ』とアドバイスをしてくれるのですが、逆に道筋をすべてAiが提供する教育に慣れてしまうと、子ども自身が能動的に考えて学習する力が失われてしまうという考え方もできるからです。Aiは、特定の内容を効率的に学習するツールとしては優れていますが、『子ども自身が能動的に考える力』や『学ぼうとする姿勢』を養うことにおいては、Aiの活用はあまり適していないといえるでしょう。 Aiと教師の役割分担が重要にこのように、教育分野へのAiの導入は、メリットもありデメリットもあります。デメリットとして紹介した部分のように『子どもが能動的に考える力』を奪ってしまう可能性もあるため、Aiの導入は人間の教師と役割分担をして上手に活用していくことが大切になってくるわけです。子どものモチベーションを引き出したり、創造性を養っていくことに関しては、現状Aiの得意とする分野ではありません。業務効率化や可視化などはもちろん大切なのですが、世の中のグローバル化やクリエイティビティな考え方を養うといった違う観点から見たときに、人間の教師と直にコミュニケーションをとり、『個性』を引き出しながら子どもに寄り添った教育が大切になってきます。ただ、Aiをうまく活用することで教師の負担が軽減されればその分、子どもの創造性や道徳性を養っていく為の時間を確保することにもつながるかもしれません。この、『Aiをうまく活用する』というのは、すべてをAiに任せて業務効率化に注力するという意味ではなく、教育現場においては『Aiにまかせる部分』と、『人間の教師が担当する部分』の棲み分けをしていくことが最も重要であるということです。 まとめ2020年度からの大学入試改革では、従来問われていた『知識・技能』に加えて、『思考力・判断力・表現力』『主体性・多様性・協働性』もまた評価の対象となります。大学入試においてこのような評価材料が追加されたのも、今後社会を担う人材としてこれらが最も重要であると示唆されている状況であるといえるのではないでしょうか。小学校から高校、また学習塾等においてAiテクノロジーなどを活用して、知識のインプットを効率化できれば、その分、個々の自然な興味関心から生まれる探求や、他者とコミュニケーションを測りながら協働して課題を解決する取り組み等へ注力できるようになります。更にその中で創造性を養うことにもつながるでしょう。『Ai先生』はむしろ教育現場において、人間の教師と協力しながら多様な人材を教育するためのテクノロジーとも言えるかもしれません。
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未分類
Aiで実現するスマート農業と、現状の農業における課題解決法とは
近年様々なところでのAiの活用がされていますが、農業領域においてもAiを活用が進んできています。農業は現在、深刻な人手不足に陥っているとされており、このままですと農業に携わる人材が減少し、国内の農業の衰退が進んでしまうともいわれているのです。そんな、農業における様々な現状の課題をAiが解決できるとすればどのような活用方法があげられるでしょうか。今回は、Aiを活用した農業のスマート化に焦点を当て、課題解決法について言及してまいります。農業における現状の課題Aiの活用方法のご説明に入る前に、そもそも農業が抱える現状の課題としてはどのようなことがあげられるのかというところからご解説していきます。農業従事者の平均年齢は67歳以上農業は特に肉体労働や体力を使う作業が多いため、そういった面で若い人でないとなかなかつづけていくのが大変な仕事であるともいえます。しかし、現状日本の農業従事者の平均年齢は67歳以上となっており、ほかの業界と比べて高齢化が著しいのが課題です。後継者不足も深刻化さらに、高齢化と並んで農業を脅かしている課題が後継者不足です。家業を継ぐという意識のない若者や、その他若い人材が都市部へ流出することで、農家を継ぐ人が少なくなってきています。そうすると、既存の農家は廃業せざるを得なくなり、結果として将来の農業生産高の減少につながっていってしまうのです。農業は『食』という私たちの生活の根幹を支える産業でありますので、農業が衰退すれば海外から輸入する食料への依存度をおのずと高めてしまうことにもなりかねません。農業における課題はAiが解決できるこのような現状の農家が抱える諸問題において、いかに取り組むかが今後の日本の食生活を左右する大きな鍵となってくるわけです。そこで、課題解決手段として期待できるのがAiになります。Aiの画像認識技術は人間の目として役割を果たし、それをロボットと組み合わせることで人間と同じように動いて農作業を行うことが可能になります。また、Aiが気温や湿度、水分の量、養分などのそれぞれのデータを分析し、最適な作業のプロセスを開示することができるようになれば、より農業のスマート化を図ることが可能になるわけです。そのうえ、Aiは電源さえあれば体力を奪われて動けなくなってしまうということもありませんので、不足する労働力をAiで補うことで、農業が抱える人手不足を解決することが期待できます。と、前置きが少し長くなってしまいましたが、ここからは、実際の農業へのAi活用例をご紹介していきたいと思います。Ai搭載ロボットで作業の自動化先ほども少し触れた部分ではありますが、Aiを搭載したロボットを農業に導入することで、人間と同じような作業をロボットが行うことができるようになります。具体的には農家が持つ知識やスキルをAiが学ぶことで、人の手に変わって作物を収穫したりするなどです。特に、『クボタ』から開発された自動運転のトラクターは、短時間で農作業を効率よく、正確にこなすことができる点から、非常に現在も人気の出ている製品です。高齢化に伴う離農や委託によって台地が広大化していることを受けて開発されました。Ai搭載ドローンが農薬を散布更に、害虫の駆除などにおいて欠かせないのが農薬です。しかし、農薬の散布は時間と労力を必要とする作業であり、高齢者の割合が多い農家にとってはこの作業が重荷であることも否めません。そこで、Aiを搭載したドローンを活用することで、人がタンクを担いで人力で農薬を散布する場合と比べて約60倍の速さで農薬の散布を行うことができるようになります。また、Aiを搭載したドローンでは自動で飛行することや散布の効率化を自動で分析することなどが可能になってきますので、時間と労力のかからない農業の実現が可能です。ただ、ドローンを活用して農薬散布を行う場合、航空法で定める『物件投下』と『危険物輸送』にあたるため、国土交通省へ事前に申請をしてドローンの利用承認を得る必要があります。Aiが育成環境を自動管理Aiが気温や湿度、CO2などといった作物の育成環境におけるデータを収集してクラウド上で分析することで、日照量や水分量などを自動制御することが可能になります。また、作物の育成状況などもAiカメラなどで常時監視することにより、熟れていないのに収穫をしてしまう、更には熟成させすぎてしまうなどといったヒューマンエラーを防ぐことができます。そして、収穫時期になったものから順番に収穫していくことで、作業の効率化も可能です。作物の病気をAiが予測また、Aiカメラは作物の病気などを画像認識機能を活用して認知することもできます。特に、『Bosch』によって開発された病害予測に特化した温室内環境遠隔モニタリングシステムは、ハウス内に設置されたセンサーなどやAiカメラなどを駆使して環境データを計測し、作物の感染リスクを92%の確率で予測することができるといいます。作物の病気の発生を前もって知ることができれば、早期から対策を打つことができるようになり、病害での農作物の出荷減少を防ぐことにもつながるでしょう。Aiによる収量予測このように、Aiを活用して農作物の育成環境を整備したり、病気を未然に防いだり、自動で収穫までできるようになっていっているわけですが、最終的にどのくらいの収穫が見込めそうなのかも農家にとっては気になるところであり重要事項であるといえるのではないでしょうか。Aiはビッグデータをクラウド上に蓄積することで人間の様々な作業を分析したり解析したりすることができるものです。可能性の話ではありますが、上記のような作業データをすべて収集することで、今後は収穫量の予測もできるようになることが予想されます。はたまた例年と比べて収穫量がどのように変化していて、その原因は何にあったのかなどを分析できるようになれば、農業はますますスマート化していくのではないでしょうか。農業にAiを活用するときの課題とはいえ、現状農業従事者のほとんどが65歳以上の高齢者であることもあり、なかなかこうしたITテクノロジーになじみのない方も多いものです。それだけでなく、このようなスマート農業の導入にあたっては、金銭的、時間的な負担ものしかかってきます。従来までのように、農機を導入すること以上に覚えることが増え、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを用いたデータ入力が必要になってくるのです。これらに慣れていない人には非常に難しい問題でもあります。しかし、金銭面ではスマート農業の導入補助金として最大150万円がを受け取ることができるものや、技術的に不安だという方にも使い方セミナーなどの研修が行われるなどの周辺整備も整えられておりますので、安心です。農業を次世代に受け継いでいくためにも、若者も一緒になってスマート農業を推進したり、現役農家の方々と研修に参加するなどすると良いかもしれませんね。まとめ今回は農業へのAi導入、スマート農業などについてご解説いたしました。従来までの農業において、なかなかITの介入というのは少なかったのですが、現在ではAiなどの最新テクノロジーを活用することで、農作業における様々な肉体労働が自動化されてきています。高齢化や人手不足、後継者不足などが脅かされている昨今、Aiなどを活用することによって、あらゆる問題を解決する一歩となっていくのではないでしょうか。そして、補助金や国が行う研修などに参加しながら『IT×農業』という新しい形で、農業を次世代に残していきたいものです。
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Aiトレンド・特集
Aiによる需要予測でタクシー業界が売り上げ増加!Aiでタクシー業界もスマート化
様々な産業においてAiを活用することによる『働き方改革』や『スマート化』が行われておりますが、それはタクシー業界も例外ではありません。というのも、Aiを『タクシーの需要予測』に利用するというもので、予測する場所ごとの乗客数に応じてタクシーが移動することでタクシーに関する需給バランスが改善される見通しです。これにより、タクシーの業務効率が改善され、少子高齢化によるドライバー不足を補うという効果も期待されています。今回は、タクシーの業務にAiを用いた場合の効果や、今後タクシー業界にAiの活用が広がっていくと、お客側、運営側にそれぞれどのようなメリットがあるのかというところについてご説明していきたいと思います。Aiの需要予測でタクシーの売り上げ20.4%増トヨタ自動車、JapanTaxi、KDDI、アクセンチュアの4社は、2018年3月9日、Aiを活用して予測したタクシー需要をドライバーに配信する『配車システム』を開発し、同年2月から東京都内で試験導入を開始したと発表しました。ほかにも2018年7月にはNTTドコモが東京無線協同組合や富士通などと共同で『乗車台数予測システム』を開発するなど、タクシーへのAi導入が盛り上がってきているところです。特に前者の『配車システム』の試験導入では、JapanTaxiの関係会社である日本交通のタクシー数台に導入し、実環境での有効性を検証すると、同システムを利用したドライバーの1か月の売り上げは1日当たり前月比20.4%+となったといいます。ここでは上記のようにAiシステムを導入したタクシー、『Aiタクシー』の効果などについて詳しく触れていきたいと思います。AiタクシーにできることAiタクシーは前述のように、エリアや気象状況、曜日、時間帯、イベントの有無などによって今後30分間のタクシー需要をリアルタイムで予測するという機能を持つタクシーです。主には、運転手に専用のタブレット端末を配布し、予測に応じたスムーズな配車を行います。また営業成績のよいドライバーの知見に基づいた『乗客を見つけやすい走行ルート』のデータを同タブレットに配信することで、利用者の待ち時間を短縮することができるだけではなく、配車の最適化に夜乗車率の向上も見込めるとされています。Aiタクシーの効果このように、タクシーにAiによる需要予測システムを導入することで売り上げ増を期待できたり、ベテランドライバーと新人ドライバーのスキルの差を縮めることが期待できるでしょう。実際の実証試験のアンケート結果から効果を定量的に見ると、1日あたり1台2,000円程度の売り上げ向上が見込めるということであり、年換算にすると約28万円の売り上げ向上となることがわかります。更に、Aiタクシーのメリットはドライバーのみにとどまらず、なかなかタクシーを捕まえることができずにあきらめていたり、不満を持っていた乗客に対する不満解消のきっかけになるともいえるでしょう。実際の実証実験で従来よりも20.4%の売り上げ増を記録していることから、タクシーへのAiシステム導入は、タクシー業界の大きな改革ともなるといえるかもしれません。Aiがビッグデータを処理。スマホから配車手配もこのような『Aiタクシー』を実現するに必要なAiの技術の一つとしてディープラーニングという深層学習技術があげられます。Aiタクシーの学習には、時間と場所の組み合わせで更に大量のデータが必要になりますが、それらを網羅するデータをタクシー会社が準備できないという場合も考えられます。そこで、Aiタクシーの開発ではデータを誇張したり、ノイズを除去しデータの特徴をニューラルネットワークで取り出す方法で学習させることで、実質的にデータの増量を行うことができるわけです。それらのビッグデータを利活用することで、より高精度な乗車予測、配車支援を行うことができるようになります。特に、タクシーアプリ『JapanTaxi』を展開するジャパンタクシーでは、タクシーから取得できるビッグデータを用いて移動の未来を創る部署と説明される『モビリティ研究開発部』が設立されました。同社のタクシー車載タブレットでは、通学中の子供を見守る活動や、Aiパイロットによる路面状況のリアルタイム確認、配車支援システムによる利用者の需要予測、ドライブレコーダー解析による道沿い情報の収集といった取り組みを行っています。今後は、アプリと車載の需要予測システムが連動して、より効率的な配車をおこなうことができるようになるのではないでしょうか。Ai活用によるタクシー業界の今後の可能性現在、様々な企業や産業において『少子高齢化』による慢性的な人手不足が危惧されていますが、タクシー業界も同様に、就業平均年齢の高齢化と人手不足が進んでいるといわれています。特に、平成30年の時点でタクシードライバーの平均年齢は60.1歳であり、タクシー業界のベテランドライバーも高齢化していっていることから、スキルや経験が不足する若手をサポートし教育するチャンスはAiにかかっていると言っても過言ではないでしょう。特に、労働時間の長いイメージのあるタクシー業界は体力のある方でないと続かないのではという不安から、転職や新社会人の就職先としての選択肢から外れてしまう場合も少なくありません。しかし、その改善策としてAiシステムを導入することにより、新人ドライバーでも、短時間でベテランドライバー並みの乗車回数を達成することができれば、労働時間の短縮も可能になります。これにより、タクシー業界が他業種からの転職や就職先としての選択肢となり、人手不足の解消も期待できるというわけです。更に今後は世の中の高齢化に伴い、移動手段としてのタクシーの需要はますます高まることが予想されます。特にこのご時世、高齢者の自動車事故が多発していることから、免許返納も推奨されていますよね。このような需要に対して供給が追いつくようにするためにもAiタクシーは重要となってくるでしょう。現在、東京無線ではAiタクシーの導入の割合としては全3774台の3割とされていますが将来的には全車への導入が予定されています。また、JapanTaxiのようにアプリでタクシーを呼ぶことができる配車アプリと、Aiタクシーを組み合わせることで、一層需給バランスの改善がされることでしょう。すでにこれらの提携の取り組みは東京無線とJapanTaxi間で行われておりますので、今後はますます配車アプリのプロモーションを含めた乗客へのサービスが展開されていくのではないでしょうか。まとめこのように、タクシー業界にもAiが導入され、働き方改革、スマート化が図られています。Aiなどの最新テクノロジーは、これまでインターネットとあまり関係がなかった業界にも様々な恩恵を与えていくこととなりそうです。従来、ベテランドライバーだけが持っていた土地勘や、経験に頼るしかなかったタクシー待ちの乗客予測をAi技術により、データのみから取り出した予測モデルを活用することで、経験に関係なく高精度なサービスが実現可能となってきています。このサービスが広まっていくと、人手不足や高齢化などの諸問題の解決が期待できるだけでなく、配車アプリとの組み合わせで、リアルタイムでのマッチングが可能になり、タクシーに対する潜在的ニーズを掘り起こすこともできるかもしれません。雨の日も、イベント時も、乗客はスマホから予約するだけですぐに空車のタクシーが迎えに来てくれる、更にドライバーも需要のある場所への道案内もシステムが行ってくれることで効率的に配車を行える、Aiはそんなタクシー業界の未来を作り上げてくれそうです。
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Aiトレンド・特集
コロナウイルスの感染拡大防止対策にAiの活用も。感染の早期発見も可能に!?
中国武漢から感染が広がっている新型コロナウイルスですが、すでに日本でも流行が拡大しつつあります。こうした事態に対応する一つの方法として、中国のスタートアップ企業などではAiを活用したツールが導入され始めました。それらのAiツールは、肺炎の広がり方の分析や感染者の特定、治療の効率化などの分野において役立っているとされています。本記事では、コロナウイルスなどの感染症拡大防止対策としてAiがどのように活躍するのかという所について、実際の活用例をまじえながらご紹介していきたいと思います。Ai顔認証で発熱した人を特定肺炎の典型的な症状の一つとしてあげられるのが『発熱』です。この、発熱を早期発見するツールとして、中国のAiユニコーンである『メグビー』では従来の赤外線センシング技術にAiの顔認証技術などを組み合わせた『Ai体温測定システム』を開発しました。Ai体温測定システムは地下鉄などの公共施設におけるスクリーニング効率化に有効的で、人ごみの中から高体温の人をAiよって識別し、発熱を疑われる人がいれば各医療機関へアラームで知らせることができます。その識別範囲は3メートル以上5メートル以内となり、マスクや帽子で顔が隠れていても識別が可能で、最大毎秒15人の体温測定ができるとのことです。誤差はプラスマイナス0.3℃に抑えることができるといいます。SNSからコロナウイルス感染状況をAiが多角的に分析 Aiによる顔認証ですでに感染したであろう人を特定することもできますが、感染拡大を防止するには、どこで感染者がでて、感染者がどのような経路をたどって行動をした可能性があるのかなどを分析する必要もあります。 それらの対策として、コロナウイルス感染状況をSNSで監視し、Aiで分析するシステムが『株式会社spectee』から登場しました。コロナウイルスの発生場所をAiが検知同システムは、コロナウイルスの感染に関する様々な情報をSNSからリアルタイムに収集、解析し、発生場所を特定して、関係期間に情報提供をする仕組みです。AiがSNSに投稿された最新の情報をもとに、よりリアルタイム性のある情報を提供することが可能になることで、人々の行動範囲を事前に制限し、感染拡大を防止する対策をとることが可能になります。また、同社はコロナウイルスの感染拡大防止対策だけではなく、地震などの自然災害時などにもこうしたAiツールの活用を行っており、すでに官公庁、地方自治体、民間企業など、国内約300社に提供しています。 以外にもSNSの情報というものは侮れないもので、リアルタイム性があったり、投稿場所が把握できたりすることから、東日本大震災の際には支援物資などの提供などでもSNSが大いに活用されました。今回のコロナウイルスの感染拡大防止対策としてもSNSの情報を分析したり解析したりすることで、より地方に特化した情報を配信することができたり、リアルタイム性のある情報を発信することができるようになったりします。ただ、これらの膨大な情報を人間が分析、解析するのは難しいのが現状ですので、Aiを活用することでその業務の効率化を行うというわけです。日本語へ翻訳も可能また、SNSへのコロナウイルス関連の投稿は日本人だけが行っているわけではありませんので、もちろん中には中国語や英語など外国語で書かれた投稿も存在します。特に、海外の情報は日本に届くのが遅い場合もあり、こうした場合にもSNSが有効活用されていくことになります。そこで、同システムは、中国語などの複数の外国語で投稿された文章もAiの文字認識技術などを活用しながら日本語へ翻訳を行うことで、翻訳された状態で関係機関にコロナウイルスに関する様々な情報を提供することができるようになりました。Aiの深層学習で日々データをアップデートしかし、SNSに投稿される文章の中にはその内容の真偽が問われることも多いです。実際にコロナウイルスに関する誤情報やデマがSNSに投稿されたことにより、多くの人々が惑わされたこともありました。また、SNSの情報を分析して多くの人々に情報を配信する同Aiツールにとって、Aiが誤った情報を分析してしまったりするのを防ぐことが重要になってきます。そこで同社は、このAiツールにおいて日々増えていく投稿データを分析して情報を蓄積したり、関係機関と協力したりしながらAiによる情報配信内容の精度向上や、アップデートを図っていくとのことです。Aiによる患者の隔離や治療の効率化もここまでにご紹介してきたAiを活用したツールを利用することで、コロナウイルス感染者の早期発見や、早期隔離などが可能になってきます。コロナウイルスに限らず、医療現場においては以前よりもAiの活用が増えてきてました。例えば、Aiが肺炎の症状の画像データを複数枚学習し、それをデータ化したAiシステムでは、患者のレントゲン画像をAiに認識させるだけで瞬時に診断ができるようになります。また、これまでの症例や治療法をAiに学習させ、データとして蓄積していくことで、レントゲン画像をCTスキャンしたりAiに認識させるだけで効果的な治療のプロセスを開示してくれることも可能になるのです。早期に発見することで早期の隔離も可能になります。実際に、中国の『infervision』は、中国の病院から収集した数十万枚の肺の画像を利用し、CTスキャンにおいて肺の異常がある可能性をAiが検知するソフトウェアを開発しました。このソフトフェアは中国各地の病院で利用されており、欧州と米国の病院は主にがん性の肺結核を検知するツールとして評価が進められています。と、そんな時にコロナウイルスの感染拡大で、肺スキャン読み取りソフトウェアの顧客利用方法が突如として変化したことを察知して、同社はアウトブレイクの初期の段階から、コロナウイルスを検知するシステムにも取り組み始めています。まとめ今回のコロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、様々なところでAiの活用が始まってきました。それは医療機関はもちろん、様々な人が行き交う公共施設などにもAiを活用した体温検知システムを導入したり、はたまたSNSなどを利用して最新情報を把握したりすることで、初期の段階でコロナウイルスの感染者を特定することも可能になります。もはや、感染症の拡大を防ぐためのプロセスの分析や、それに伴う情報の解析は、ここまで感染が広まってしまった以上、人間には到底難しいことです。コロナウイルスに限らず、こうした感染症の拡大を防ぐためにも、今後は様々な場所で、人々の健康や安全を守るツールとしてAiが活用されていくのではないでしょうか。
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Aiニュース
交通業界でのAi活用は自動運転だけじゃない!?乗客の『便利』はチャットボットが確保!
交通、鉄道業界などにおけるAiの活用ときくと、現在何かといろいろなところで取り上げられている『自動運転技術』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。確かに、自動運転技術が発展していくためにはAi技術が必須ではあるのですが、実は、交通業界におけるAiの活用は自動運転だけではありません。毎日多くの乗客が利用する交通業界は、常に安全であることはもちろんのこと、多くの人にとって使いやすく、親しみやすい移動手段である必要があります。そんな中、現在はJRなどにおいて、自動でお問い合わせに応答ができるAiチャットボットの活用が広がりを見せています。今回は、交通業界でのAiやチャットボットの活用事例について見ていきましょう。Aiチャットボットとは?そもそもチャットボットとは、チャット(会話)するロボットで、テキストや音声での会話を自動に行うプログラムのことを指します。Aiチャットボットは基本的に24時間365日対応が可能ですので、受付や担当がいない時間にも常時利用客の問い合わせに対応することができます。また、友人対応の際は、一度に対応できる人数も限りがありますが、Aiチャットボットであれば一度に複数の利用客の対応をすることが可能です。特に、交通業界では落とし物の対応や、乗り場の案内など、よくある質問を自動化することで人権コストの削減や業務効率化、また、利用客側も利便性が増し顧客満足度の向上にもつながるとされています。JRでのAiチャットボット活用事例この、チャットボットの活用は鉄道会社での活用が主に広がってきています。というのも、近場の移動には徒歩以外に自転車やバスなどが多用されますが、近年では遠出をする、特に同じ場所を何度も行き来する場合、公共交通機関の代表格として鉄道が使われることが多く、利用者が年々増加している為です。2018年度ではJRが95億5600万人、私鉄各社が157億1400万人、合計で252億6900万人が鉄道を利用しています。更に、2020年のオリンピックに向けて外国人観光客も増えることもあり、ますます利用者が増加することを見越して、こうしたカスタマーサービスの自動化が図られているということになります。ここからは、実際にJRで導入が開始されたAiチャットボットについて詳しく見ていきたいと思います。『えきねっと』にAi搭載で問い合わせも手続きも楽々JR東日本のインターネット予約サイト『えきねっと』は2019年2月、Q&Aサイトの『OKWAVE』を運営するオウケイウェイヴと連携し、えきねっとのサイト上にAiチャットボットを導入しました。チャットボットでは、文章等で利用客の質問を受け付け、回答データベースからAiが自動検索して質問内容に対応する回答文を表示します。例えば、チャットボット上で利用客が『割引チケットを教えて』と入力すると、『えきねっとトクだ値』へ促すリンクや、『往復割引乗車券』のリンクなどが表示されます。利用客はそこからチケット購入したり、料金を確認したりすることができるというわけです。これまで、窓口を探して駅員さんに聞いてからチケットを購入したり、ネットで買おうと思っても購入の仕方が分からず結局駅に出向いたという方もいらっしゃったのではないでしょうか。しかし、今後はネット上で質問から購入までを行うことができるようになっていますので、非常に便利です。『LINE』にAi搭載でいつでも運行状況を把握できるまた、LINEとJR東日本は2019年3月から、LINEを介して利用客に運行状況や、コインロッカーの空き状況などの情報を提供するサービスを開始しました。このサービスは、『JR東日本Chat Bot』のLINEアカウントを試験的に公開し、このアカウントを利用者が友達追加をすることで、JR東日本の路線の運行情報やコインロッカーの空き状況などを手軽かつタイムリーに見ることができるようになります。特にお子様連れのお母さん等は、運行状況がスマホで片手で確認することが出来たり、コインロッカーを探す手間がなくなったりするのはありがたいですよね。また、個人での情報把握だけではなく、グループトーク内で複数人と情報共有することも可能だということです。忘れ物の捜索や問い合わせもAiチャットボットで更に、JR西日本では『仕事が忙しくて電話が出来ないのでインターネット上から問い合わせたい』という利用者の声に応え、2018年の5月から、『お忘れ物チャットサービス』を展開しています。子供連れの方や、ついつい急いで降車した方など、一度や二度は車内に忘れ物をしたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。この『お忘れ物チャットサービス』は、JRお出かけネット内の『お忘れ物をしたら』のページから忘れ物の情報を入力することで、気軽に忘れ物の捜索を依頼することができます。ただし、このサービスはチャットボットで受付した内容をオペレーターに情報連携するため、捜索結果の回答や駅への連絡などは午前8時から午後10時の受付時間内のみとなるようです。Aiチャットボット活用で外国人観光客へのおもてなしJRだけでなく、私有鉄道においてもAiを活用したチャットボットのサービスが広がってきています。上記にご紹介したJRの事例は、主に日本人の利用者に対するサービスであるという印象でしたが、2020年の夏に開催予定の東京オリンピックに向けたインバウンド観光客に対するおもてなしに目を向けたのが『西武鉄道』です。それは、外国人観光客がパンフレットに記載されているQRコードを読み取り、スマートフォンから、チャット形式で問いかけると、AIが問い合わせに受け答えをしてくれるというサービスになります。チャットボットでは、無料で英語、韓国語に加えて中国語の繫体字・簡体字にも対応しており、周辺の施設や観光案内、飲食店の検索も可能です。また、簡単な質問にはAi、難しい質問は人間のオペレーターが回答するハイブリット型の運用となっています。ただ、本サービスは昨年1月から今年1月まで実証実験として西武新宿駅のみでの利用でしたが、西武鉄道は結果を踏まえて他の駅でもサービス導入を順次検討しているとのことです。まとめ今後利用者が更に増加していくのに対して、現状においても労働人口不足が叫ばれている中、Aiサービスの活用は決して利用客の利便性向上だけではありません。労働者の負担を軽減させるためにも、このようなサービスが活躍してきているのです。現段階で実証実験が行われている鉄道会社でも、将来的には様々な駅でAiやチャットボットによる問い合わせの自動化が進むことが予想されます。また、『観光立国』を目指す日本にとっては、外国人観光客へのおもてなしも急務です。こうした、Aiやチャットボットの活用により、さらに効率的かつシームレスなサービスが提供できるようになるでしょう。
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Aiトレンド・特集
Aiの文字認識で古文書の崩し字も一瞬で活字化!?古文書から生まれる新たな未来
平安時代から、明治時代ごろまで広く使われていたのが草書体や変体仮名などの、いわゆる『崩し字』とよばれるものです。それから120年以上も経過した現代において、この『崩し字』を解読できる人がどれだけいるでしょうか。専門家の間では、崩し字で書かれた古文書をすべて解読できるのは日本人の約0.1%であるとも言われています。一方近年では、官公庁や地方自治体、大学や金融機関などの事務作業が多いオフィスを中心にOCRやAiによる文字認識ソフトウェアなどが次々に導入されていっています。これまで紙ベースで扱ってきた書類をOCRやAiの文字認識技術によって自動的にデータ変換することで、より扱いやすくすることが可能になりました。これらのAi技術は、オフィスワークなどへの利用にとどまらず、古文書の解読などの歴史的資料を未来に伝える為の目的として活用され始めてきています。Aiで古文書を解読?それをしたところでどうなるの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。実は、この古文書の解読、意外なところへ利用されているのです。 文字認識技術『OCR』と『AiOCR』『古文書の解読』という本題に入る前に、文字認識技術である『OCR』のご説明から始めていきます。この『OCR』とは、『光学文字認識』といい『Optical Character Recognition』の頭文字をとった言葉です。いわゆる特定の画像から文字を見つけ出して文字データに変換する技術であり、画像の中にあるテキスト部分を数字や文字として読み込むことが可能なものです。また、読み込まれたテキストはパソコンに入力した文字と同じようにコピー&ペーストしたり、検索をかけたりすることもできます。とはいえ、このような従来のOCR技術はあらかじめ文書の項目を指定して読み込まければならなかったため、項目の位置がバラバラな非定型文書や手書き文字のようなクセの強い文字、斜めになった文字などのデータ読み取りをすることは不可能でした。しかし、そのOCR技術にAi技術を搭載した『AiOCR』では、これまで読み取りが困難だった文書の読み取りも可能になっています。Ai技術をOCRに活用することで、文字認識の対象が『活字』から『手書き文字』まで広がったのです。これは、Aiのディープラーニングという深層学習機能を活用しており、一文字につき様々な字形やパターンを学習することで、より高度な文字認識を行うことができるようになりました。 AiOCR技術で古文書の崩し字を判別した事例この、『AiOCR』による文字認識技術を学術分野に転用する取り組みの一つが、古文書に書かれた『崩し字』を判別するソフトウェアの開発です。博物館や歴史資料館などで目にする古文書は、日本語で書かれているはずなのに英語の筆記体を見えているようで全く読めないので、キャプションを頼りにしてしまうといった経験をしたことがある方も多いでしょう。このように、多くの現代日本人は崩し字を読むことができませんので、いわゆる『現代仮名遣い』への変換は誰にでもできるわけではありません。その、現代仮名遣いへの変換において活躍するのが、AiOCR等を活用した『崩し字判別システム』になります。 ・立命館大学が開発した『崩し字判別システム』2019年、立命館大学は凸版印刷と共同でAiによる崩し字の解読支援、指導システムを開発しました。同システムは、古文書上の読めない文字を選択すると、Aiの支援を受けながら崩し字を判別し、翻訳作業を行うことができるもので、Aiの導入により、高精度のシステムの構築に成功したのは全国初であるといいます。この開発研究においては、立命館大学に保管されている歴史的資料の原本や、複製画像を使用して、江戸時代を中心に室町時代から明治時代までの約15万7000件の書物と浮世絵の文字を解読することができるようになりました。今後は同システム、Aiによる文字認識技術を活用することで歴史的資料を解読するのが容易になり、日本文化研究の加速や、教育支援の向上などが期待されています。 ・日経新聞がAiで100年前の新聞をテキストデータ化日経新聞がAiやOCRを用いて取り組んでいるのは、古い新聞のデータ化です。約140年前の1876年前に創刊された『中外物価新報』(日経新聞の前身)など、約100年間の新聞をデータ化しています。日経新聞では、すでに1970年代から約40年間分の新聞に掲載された記事のテキストデータ化は済んでいますが、それ以前の100年分の新聞についてはテキストデータはなく、原本をスキャンしたイメージデータのみを保存していました。これらの記事もAiやOCRの技術を活用してテキストデータ化し、記事ごとにタグ情報を加えることで検索がしやすくなります。かつての日本の経済状況を把握したり分析したりすることに活用されるようになるわけです。ただ、当時の新聞は紙が薄く裏のページの文字が透けており、現代のように印刷が鮮明でないため、従来のOCRによる読み取り精度は75%程度にとどまっていました。しかし近年ではAi技術の進歩やOCR技術をAiと組み合わせるなど改良を重ねたことで、現在の読み取り精度は95%程度まで向上しているのだといいます。 Aiによる崩し字解読で何ができるかこうしたAiやOCRによる文字認識は1ページわずか数秒で読み取ることが可能です。崩し字の解読を行っている研究者からもAiを活用することで歴史資料の解読が進むことへの期待が寄せられています。Aiで古文書を読み取ることは、博物館でのキャプション作成や教育支援以外にどのようなところに好影響を与えるのでしょうか。 ・価値がわからず破棄される古文書を救える崩し字で書かれた歴史的資料の中でも、現在表立って出ている資料は全体の資料の約数パーセント程で、数億点規模でどこかしらに残されているとされています。中には、古い民家において片付けの際などにそのような資料が発掘されても、内容が読めないため、価値がわからず破棄されたり、知られていない地域の歴史の記録などが解読されないまま残されたりしていることもあります。 それらの中には貴重な情報がまだ沢山あるはずですが、解読してみなければ内容が分かりません。しかし、Aiによって簡単に解読ができるようになることで、Aiがその中に記された情報を見つけ出す手助けになり、破棄される古文書を救うきっかけになるといえます。 ・地域の歴史や災害の記録が解読できる内容が分からず破棄されてしまう古文書の中には、地域の歴史や災害の記録が記されていることがあります。これまで知られていなかった災害や復興の記録の中には、現代にも活かせる減災や復興のヒントが多く詰まっているという見方もあるほどです。先ほどの日経新聞の活用例もそうですが、これらの古文書をAiなどを活用して読み解くことは、現代の経済と照らし合わせたり、現代の生活に知恵を活かすことにもつながります。 まとめ日本には、古い書物や文書等、歴史的な価値があるにも関わらず、解読困難であるために活用不十分な文化的資料が多く残されています。Aiの技術は必ずしも、オフィスワークや金融機関などの業務効率化のみに利用されるわけではありません。こうした文化的資料の価値を再認識したり、それらに記された重要な事項を未来に役立てていくためにもAiの文字認識技術が活用されていっています。 もしかすると、古い歴史的資料に埋もれた新たな情報をAiが発見し、歴史が動くということもあるかもしれませんね。
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Aiの基礎知識
RPAとAiの違いは一体何?違いや双方の連携について解説!
仕事の効率化において、近年更にAiが注目されてきている中で『RPA』という言葉を聞いたことがある方も少なくないと思います。このRPAというのは、業務効率化ツールとして広がってきているものです。一方Aiも人間の仕事をロボットに代替させることのできるツールとして、これまでの記事でも様々な活用事例をご紹介してきました。と、これだけ聞くと、AiとRPAはどちらも同じようなモノだと思ってしまいがちですが、実は違います。では、RPAとAIの違いは一体何なのでしょうか?また、RPAとAIを組み合わせることで何ができるのでしょうか?RPAとAiについてまず初めに、Aiの定義とRPAの定義をそれぞれ簡単にご説明し、それからRPAとAiの違いを解説したいと思います。RPAの定義RPAとは『Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)』の略称で、業務効率化に特化したツールとして定義されます。RPA自体は、技術的な概念であり、業務における判断基準やルールつくりは人間が定める必要がありますので、RPAが能動的に判断することはありません。ですので、実際の作業を行うソフトウェアを『RPAツール』と呼んで区分するのが一般的です。業務の中で大部分を占めてきた定型業務ルーティーンワークを覚えさせることで、正確かつ高速に自動化できるため、次世代の労働力として注目を集めています。Aiの定義一方Aiとは『Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)』の略称であり、人工知能の名称としておなじみです。Aiは『人工知能』という名の通り、人間の頭脳のように判断や決定をすることができますので、膨大なデータから機械自らが学習・分析し、最適な判断ルールを構築していくことができるという特徴があります。これにより、行われた処理内容を人間側で判断したり、業務を支持する必要がなくなるため、AIシステムが主体となって業務を行うことが可能になります。RPAとAiの違いAiとRPAの違いは、自律性の有無にあります。Aiは、自己学習機能がありますので、自らデータを学習し、抽出することによって、自律的に考えて行動することができます。一方RPAは自律的な動きは出来ず、人間があらかじめ決めたルールに従った動きをすることしか出来ません。そのため、やり方が明確に決まったルーティーンワークなどにおける業務の効率化、自動化に向いていると言われているわけです。小難しく説明されると分かりにくいですが、RPAは手作業の自動化、Aiは人間の頭脳の代替ツールと考えれば分かりやすいかもしれません。その機械自体に『考える能力があるかどうか』というのが双方の違いです。RPAとAiを連携させるメリットRPAの高度化にはAiが必須であるといわれており、RPAはAIと組み合わせることで、非定型業務もサポートできるようになることが期待されています。ここからは、RPAをAiと連携させることで得られるメリットについてご紹介していきます。業務効率化RPAは業務効率化のツールですが、RPAが対象とするのは単純な反復作業のみとなります。そこへ、Aiによる判断をもとにRPAがデータを処理するなど双方を組み合わせることで高度な自動化が可能になります。RPA×Aiツールだけで業務の簡潔が可能また、人間が行う通常の業務においてはほとんどの場合に『判断』や『決断』が必要になってくるため、RPAだけで業務を簡潔させることは出来ません。しかし、RPAにAiを組み合わせ、人間の判断、思考、予測を再現するところまで自動化が出来れば、RPA×Aiツールだけで業務を簡潔することができるようになります。Aiの導入を促進させる更に、RPAとAiを組み合わせることでAiを導入しやすくなるというメリットもあります。というのも、RPAのような簡単なシステムから導入して、業務を徐々に効率化させていくことで、現場にシステム導入に対する土壌ができるからです。例えば、現場にITリテラシーにかける労働者が多い現場であると、なかなか突然Ai導入というのはハードルが高い場合があります。そのような際に、まずは導入や操作の簡単なRPAを導入し、その後システム構築等を行わずに既存のRPAにAiを組み合わせることで、簡単に業務効率化ツールを導入することができるようになります。RPAとAiを連携させた活用事例先ほど、AiはRPAの高度化に最も必要な技術であるとご説明しましたが、Aiもまた、RPAと連携をすることで高度化していっている分野があります。ここからは、AiとRPAが深い関わりをもつ人口知能の分野について解説していきます。Aiによる画像認識・解析紙媒体の文書から、情報を認識し読み取ることは、RPAでは苦手とされてきた分野でした。そこへAiの画像認識技術を取り入れることで、文書をデジタル化し、必要な情報をしていたされたフォーマットに抽出することができるようになります。また、画像だけではなく、音声の認識も可能なAiとRPAを連携させることで、コールセンター業務の自動化や音声入力等が可能です。プロセスマイニング『プロセスマイニング』とは、企業で行われている様々な業務を記録、分析し、業務改善に活用することです。典型的な単純反復作業は、RPAを活用して自動化に置き換え、作業時間の削減につながります。例えばメールのコンプライアンスチェックなどにおいて、全体の業務のうち、内容のチェックには等にはAI技術を使い、抽出や印刷、報告書の作成、送付といった処理はRPAの機能で自動化することができます。自然言語処理・会話変換・テキスト解析画像認識と同様に、日本語の文章を読んで、その内容について理解することはRPAの苦手分野です。自然言語処理や機械学習といったAI技術と組み合わせることで文章を理解できるようになります。それにより、長い文章の要約や文章のレビューなどを行うことが可能です。まとめRPAとAiは全く違うものというよりは、お互いに連携することで相乗効果を発揮できるものであるといえるかもしれません。今後RPAはさらに発展していき、同時にAIも企業レベルで使うことができるようになるでしょう。どのようにRPAやAiを活用していくのか検討したうえで、導入に踏み込むとより効果的に扱うことができます。特に、RPAに関しては『RPA技術者検定』という検定試験もありますので、Aiチョイスではそのような情報も随時更新していきます。
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Aiトレンド・特集
Aiが人間の感情を読み取る時代に。婚活もAiがマッチングサポート!?
視覚認識や行動認識など、AI技術の性能はどんどん人類に近づいています。近年では、人間が持つ感情をAiによって読み取ろうとする感情認識技術の研究が進められており、様々な分野において活用が広がってきています。特にこの技術は、婚活業界など人と人の出会いをマッチングする場において、現状の課題解決につながる手段であると期待が高まっている現状です。Aiで婚活?それは一体どういう事なのでしょうか。 Aiが人間の感情を読み取るとは?感情の認識は人間でも難しいものです。しかし、Aiによる感情認識は、認知のズレがほぼなく、うまく活用することでこれまで以上にきめ細やかな対人サービスが広がる可能性があります。Aiの感情認識は、まず表情や顔面の血色の変化といった分析から始まり、声の大小、高低に加えて周波数の変化といった音声での認識、さらには脈拍などの変化といった生体情報での認識から、より正確な情報をデータ化していきます。Aiが表情筋から感情を推定凸版印刷がシステム開発のシーエーシー、米ベンチャーのアフェクティバと組んで実用化を進めているAiでは、75カ国約600万人分の教師データを使い、一般のヒトが見落としがちな微表情も捉えられるようになりました。ここでは顔の筋肉を40以上の種類にユニット分けし、それぞれの動きの大きさで表情を定義していくことで、感情と表情筋の連動性を解析していきます。同社が開発中のこの感情認識Aiは、感情を推定することが苦手な自閉症患者が表情を読むための訓練にも利用されています。患者がAiと連動させた眼鏡をかけると、対話相手の表情が何を意味しているのか、イラストや文字でレンズ上に表示される仕組みです。これらは、脳波などの生体情報を計測して、感情を数量的に把握することも可能であるといいます。カメラで脈拍を把握パナソニックが開発した感情認識Aiは、カメラとサーもカメラを利用して血流に合わせてごくわずかに変化する肌の色から脈拍を推計する技術を活用しています。非接触で自然にセンシングし、そこから得られる生体情報を用いて人の感情、体調を推定することができるのが特徴です。表情だけでは認識しづらい感情も、脈拍等を交えて推定するため非常に高精度に推定できるといいます。 婚活業界で普及しつつあるAiこのように、Aiの感情認識における技術は年々進化していっていますが、近年では婚活業界においてもAi搭載を謳った婚活アプリなどが登場してきています。ここからは、これらのAiによる感情認識技術を婚活に活用することでどのような課題解決が期待できるのか、実際の活用事例を交えてご紹介していきます。婚活業界における現状の課題そもそも、婚活業界における現状の課題としては、下記のような課題があげられています。婚活スタイルの多様化年齢を問わずスマートフォンやネットを使うことが一般的になっている今、婚活のスタイルもネットを利用したものに様変わりしてきています。それも、結婚相談所や親戚・友人を通じての婚活は勿論ですが、地域の特性を生かした合コンイベントである『街コン』や『婚活パーティー』、ネット婚活と言われる『婚活サイト』『婚活アプリ』など、男女の出会いを提供する婚活サービスは増え、様々なスタイルへと多様化してきているのです。更に、婚活ビジネスの市場規模は、直近約10年間で3倍以上と急速な角度で拡大していっていますので、今後婚活企業が提供する婚活サービスには、更なる多様性とより成果を求めた効率的なサービスへの変革が求められてきます。潜在顧客の獲得が難しい明治安田生命福祉研究所によると、「恋人がいる」未婚20代男性は5人に1人にすぎず、「交際経験なし」の未婚20代男性は4割に達するといいます。一方で、未婚20代男性の7割は『結婚したい』と考えており、未婚20代女性にいたっては、8割が『結婚したい』と考えているそうです。ところが、男女とも未婚30代の3人に1人は、『いずれ結婚したい』と答えており、婚活に対して消極的でもなく積極的でもない潜在層の顧客が存在します。しかし、婚活業界では年々婚活ビジネスの市場規模は拡大していっているにも関わらず、このような婚活への気持ちがあやふやな潜在層の顧客へのアプローチが難しいのが課題です。婚活者の『高望み』婚活における最大級の課題として挙げられるのが『婚活者の高望み』です。特に、経済力で言えば20代未婚の女性57%、30代女性の66%が『結婚相手の年収の理想は400万円以上』と答えていますが、未婚男性で年収400万円以上に達しているのは、20代で12%、30代で27%に過ぎないといいます。更に、同調査で未婚30代男性の3人に1人が「女性と話すのが苦手」と答えています。現代の婚活ビジネスでは、女性が苦手な男性と、男性に求めすぎている女性をマッチングしなければ、成立は難しいのが現状です。婚活大手のAiマッチングは『人柄』『相性』を重視上記のような課題解決においてAiの活用が広がってきているのは、AIは莫大なデータのなかから一定の法則をみつけることが得意だからです。それはつまりどういうことかというと、全登録者の詳細な個人情報が入っているデータベースのなかから、特定の顧客の『好みという法則』を見つけ出す事で、マッチングにつなげるということです。大手婚活企業、パートナーエージェントでは『KIBIT』という婚活Aiを導入しています。KIBITは、過去に成婚したカップルのデータを学習し、データと類似性の高いカップルをリストアップするという仕組みです。具体的には、会員の紹介文から人柄や価値観・好みといった定性情報やプロフィールデータの特徴を学び、過去の成婚実績データも踏まえて、可能性の高い候補者をスコアリング化することで一人ひとりに合わせた最適な提案が可能になるといいます。これまでの婚活において、先ほどの婚活業界の課題としても挙げたように、年収や身長、学歴などが大前提としてあげられる条件でした。これらが婚活者にとって、重要な判断基準であることには変わりはないのですが、KIBITが割り出すのは、条件ではなく『人柄』や『価値観』による相性であるといいます。従来の成婚コンシェルジュが目で判断するしかなかったその人の調書やお相手との相性の良さをAiが発見し、マッチングしてくれるのです。この、Aiを活用したコンシェルジュは導入から5か月で10組が見事に成婚しているといいます。婚活スタイルも多様化してくる中で、このような新しい取り組みを導入することは、もしかするとこれまで婚活に対してあやふやな気持ちでいた潜在層の顧客の獲得につなげることができるかもしれません。Aiの活用で面談時間の削減に30代になると未婚の男女の3人に1人が『いずれ結婚したい』というように、半ばどちらでも良いという意見が目立ってくるのは、いわゆる婚活にかける時間的問題もあるかもしれません。30代の男女における婚活から結婚までの期間は、約2~3年であるといいます。働く女性も多い中で、結婚したいと思いつつ、婚活にかけられる時間がそれほどないと感じている方もいるでしょう。しかし、Aiを活用した婚活であればマッチングまでの時間を約半分ほどに削減することができるといいます。実際に、人と仕事のマッチングである人材派遣業界で導入したAiでは、候補者とAIがチャット形式で対話し、候補者の業務経験とスキル、募集案件や企業とのマッチング度合いを示すことで、商談時間が半分に短縮されるといった効果が実証されました。 Aiマッチングにおける今後の可能性これまで、婚活や出会いの分野では、婚活者の条件に縛られ、コンシェルジュの経験や判断力といったスキルに依存しがちな面がありました。しかし、今後、Aiが膨大なデータから客観的に判断することで、人間によるマッチングではおもいもよらなかった組み合わせが生まれ、出会いの幅が広がる可能性が考えられます。また、Aiによるマッチングが広がることで今後は『学歴』『身長』『収入』といった条件よりも、相性や人柄から人生のパートナーを選択するといった傾向になると良いですね。 まとめ日本の生涯未婚率は年々増加傾向にあります。一方で、いずれ結婚したいと考えている未婚者(18~34歳)の割合は男性86.3%、女性89.4%と高くなっているのも事実です。婚活業界、婚活ビジネスにおいても、Aiの感情認識技術等を活用することで、このような問題に効果的にアプローチしていくことが可能になるかもしません。人の感情を読み取ることは、人間には難しい事ですが、Aiにはそれが可能です。人と人とのつなぎ目をAiが担うことになる未来は、もうすぐそこまで来ています。
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Aiトレンド・特集
Aiを活用すると1日で家が建てられる!?3DプリンターとAiの意外な関係性とは
Aiが様々な産業に革命を起こしていくといったことは、これまでに公開している記事でもご紹介しておりますが、昨今、Ai技術を取り入れた3Dプリンターが登場してきていることをご存知でしたでしょうか?Ai、3D産業共に時代の最先端を行く技術であり、双方がタッグを組んで作られたシステムは、今後3Dプリンターにも大きな革新をもたらす技術として成長していく事が予想されます。そこで今回は建築業界に焦点をあて、3Dプリンター業界とAiの関係性、そして今後の可能性について言及してまいります。3Dプリンターとはそもそも、3Dプリンターとは、一般的なプリンターとは異なりその名の通り立体的なモノを作る(印刷する)ことができるプリンターの事です。これまでにも、簡単な模型を作る、不足部品を補うなどの際に3Dプリンターは活用されてきました。3Dプリンターでモノを作る工程としては、①3Dデータを入手、造形サイズの設定など②3Dプリンターでプリンティング③仕上げ加工となり、溶かした樹脂材等を一層ずつ積層していくことで高さを作り、最終的な完成形ではきちんとした立体物として仕上げる事ができます。3DプリンターにおけるAiの活用Aiは、人間の知的活動である学習、認識・理解、予測・推論、計画・最適化など、従来であれば人間が時間を割いて行っていた作業をPCで実現するという事を意味します。昨今、建築業界においても、従来人手が必要であった、設計、建築の分野では、Aiや3Dプリンターは便利なツールとして期待が高まっているところです。3DプリンターにAiを搭載するとはどういうことか3Dプリンターがモノをつくる工程として、先ほどご紹介した工程が上げられます。従来の3Dプリンターの技術としては、①3Dデータを入手、造形サイズの設定などの工程と、③仕上げ加工の工程は、いわゆる人間が行う工程であり、機械にお任せできるのは②3Dプリンターでプリンティングの工程のみでした。しかし、今後3DプリンターにAiが搭載されていくことで、効果的な設計や構築、あらゆるリスクを予想してモノを制作することができるようになるわけです。そうすることで、これまで、小物の複製や、何かの模型までにとどまっていた3Dプリンターの使い道が、建築物などの造形にも利活用の幅を広げていく可能性が出てきます。Aiを搭載した3Dプリンターが建築業界に与えるメリットとはAiを3Dプリンターに活用することで得られるメリットは下記3点があげられます。①労働力不足の解消②人件費削減③生産性効率の大幅UP①労働力不足の解消現在日本では、深刻な労働力不足が社会問題となっており、2065年になる頃には、労働人口は約4000万人弱まで減少すると予測されています。特に、技術職である建築業界における建築、設計の分野では、さらなる労働力不足や跡継ぎ問題が予想されます。しかし、今まで人間の手によって行われてきた定形作業を、AIによって自動実行する事が実用化されており、人間が行ってきた業務の半分近くはAiに置き換えられる時代になっているのです。このことから、建築業界においても、設計、建築の工程をAiに任せ、そのデータを3Dプリンターでプリンティングすることができるようになることで、労働力不足の解消を期待することができます。②人件費削減AIの実用化が進歩していくと人を雇用する概念が薄くなっていきます。ですので、建築業界やAIシステムの搭載によって大幅な人件費削減に繋がり、雇用による人材リスクを低減する事ができます。③生産性効率の大幅UP建築業界ではすでに3DプリンターやAiの活用が広がってきています。設計ではAiを使って自動設計、機材調達・建設工事ではプラントを小型モジュール化するほか、3Dプリンターによる施工などで大幅に生産性が上がることが期待されています。Aiで設計、3Dプリンターで施工された建築物とは日本ではまだあまりなじみのない3Dプリンターで施工された3Dプリンター住宅ですが、世界各地では、3Dプリンター住宅の建築開発が進んでいます。中国ではすでに実用化されている3Dプリンター住宅特に、人口の多い中国ではWinsunという3Dプリンター住宅専用の会社があるほどです。Winsunは、3Dプリンター住宅で最大5階建てのマンションを作成したことがあり、組み立てを5日から6日、内装に一か月を要して完成させました。また、一戸建ての住宅であれば、専用施設の中で3Dプリンタ印刷された住宅パーツを組み合わせて、1日に10棟の住宅を建てることにも成功しています。費用は平均しておよそ42万円から、住宅の『印刷』はだいたい24時間ほどで完成するのだそうで、驚くほど早く、格安なため、ホームレス問題や、貧困問題などの社会問題の解決にも一役買うとして注目されているといいます。曲線や大きさも自由な建築用3Dプリンタが、どこへでも運搬できるのであれば、建設困難な地域にも住宅を作ることが可能です。日本における3Dプリンター住宅の構想世界でこのような3Dプリンター住宅が次々と建っている中、日本が遅れをとっている理由の1つとして、『地震大国』であるという点が上げられます。日本は地震大国故に建築基準法が世界NO1と言われているほど厳しく、3Dプリンター住宅を建築することにものすごく否定的です。しかし、ここにAiによる綿密な設計や地震や自然災害などあらゆるリスクを想定した構築を行うことで、それらの問題を解決することができるかもしれません。実際にプラント建設の大手、日揮は、AIやロボットなどを活用した日揮グループの新たなIT戦略『ITグランドプラン2030』を2018年12月に発表しました。内容としては設計ではAIを使って自動設計、機材調達・建設工事ではプラントを小型モジュール化するほか、ロボットによる工場化や無人化を目指すというもので、これにより、大幅な生産性向上が期待されています。https://www.jgc.com/jp/news/2018/20181218.htmlまとめこのように、AI技術が発達することは、これまで別々の分野だったもの同士が手を組むことで、生活がより便利になるといっても過言ではありません。例えば、今後こうした3Dプリンターなどの技術が日本でも積極的に取り入れられるようになった際は、自然災害時に避難場所をいち早く用意したり、はたまた住宅の一部が破損したといった場合に素早く修繕したりすることができるようになるかもしれません。現に世界各国では貧困地域に3Dプリンターで住宅を建築し、住宅を提供するなどの施策も行っているそうです。Aiと3Dプリンターの双方のテクノロジーは、今後建築の分野にも大きな影響を与えるといっても過言ではないでしょう。