目的・課題「業務効率化」の記事一覧
-
Aiトレンド・特集
Aiによる需要予測でタクシー業界が売り上げ増加!Aiでタクシー業界もスマート化
様々な産業においてAiを活用することによる『働き方改革』や『スマート化』が行われておりますが、それはタクシー業界も例外ではありません。というのも、Aiを『タクシーの需要予測』に利用するというもので、予測する場所ごとの乗客数に応じてタクシーが移動することでタクシーに関する需給バランスが改善される見通しです。これにより、タクシーの業務効率が改善され、少子高齢化によるドライバー不足を補うという効果も期待されています。今回は、タクシーの業務にAiを用いた場合の効果や、今後タクシー業界にAiの活用が広がっていくと、お客側、運営側にそれぞれどのようなメリットがあるのかというところについてご説明していきたいと思います。Aiの需要予測でタクシーの売り上げ20.4%増トヨタ自動車、JapanTaxi、KDDI、アクセンチュアの4社は、2018年3月9日、Aiを活用して予測したタクシー需要をドライバーに配信する『配車システム』を開発し、同年2月から東京都内で試験導入を開始したと発表しました。ほかにも2018年7月にはNTTドコモが東京無線協同組合や富士通などと共同で『乗車台数予測システム』を開発するなど、タクシーへのAi導入が盛り上がってきているところです。特に前者の『配車システム』の試験導入では、JapanTaxiの関係会社である日本交通のタクシー数台に導入し、実環境での有効性を検証すると、同システムを利用したドライバーの1か月の売り上げは1日当たり前月比20.4%+となったといいます。ここでは上記のようにAiシステムを導入したタクシー、『Aiタクシー』の効果などについて詳しく触れていきたいと思います。AiタクシーにできることAiタクシーは前述のように、エリアや気象状況、曜日、時間帯、イベントの有無などによって今後30分間のタクシー需要をリアルタイムで予測するという機能を持つタクシーです。主には、運転手に専用のタブレット端末を配布し、予測に応じたスムーズな配車を行います。また営業成績のよいドライバーの知見に基づいた『乗客を見つけやすい走行ルート』のデータを同タブレットに配信することで、利用者の待ち時間を短縮することができるだけではなく、配車の最適化に夜乗車率の向上も見込めるとされています。Aiタクシーの効果このように、タクシーにAiによる需要予測システムを導入することで売り上げ増を期待できたり、ベテランドライバーと新人ドライバーのスキルの差を縮めることが期待できるでしょう。実際の実証試験のアンケート結果から効果を定量的に見ると、1日あたり1台2,000円程度の売り上げ向上が見込めるということであり、年換算にすると約28万円の売り上げ向上となることがわかります。更に、Aiタクシーのメリットはドライバーのみにとどまらず、なかなかタクシーを捕まえることができずにあきらめていたり、不満を持っていた乗客に対する不満解消のきっかけになるともいえるでしょう。実際の実証実験で従来よりも20.4%の売り上げ増を記録していることから、タクシーへのAiシステム導入は、タクシー業界の大きな改革ともなるといえるかもしれません。Aiがビッグデータを処理。スマホから配車手配もこのような『Aiタクシー』を実現するに必要なAiの技術の一つとしてディープラーニングという深層学習技術があげられます。Aiタクシーの学習には、時間と場所の組み合わせで更に大量のデータが必要になりますが、それらを網羅するデータをタクシー会社が準備できないという場合も考えられます。そこで、Aiタクシーの開発ではデータを誇張したり、ノイズを除去しデータの特徴をニューラルネットワークで取り出す方法で学習させることで、実質的にデータの増量を行うことができるわけです。それらのビッグデータを利活用することで、より高精度な乗車予測、配車支援を行うことができるようになります。特に、タクシーアプリ『JapanTaxi』を展開するジャパンタクシーでは、タクシーから取得できるビッグデータを用いて移動の未来を創る部署と説明される『モビリティ研究開発部』が設立されました。同社のタクシー車載タブレットでは、通学中の子供を見守る活動や、Aiパイロットによる路面状況のリアルタイム確認、配車支援システムによる利用者の需要予測、ドライブレコーダー解析による道沿い情報の収集といった取り組みを行っています。今後は、アプリと車載の需要予測システムが連動して、より効率的な配車をおこなうことができるようになるのではないでしょうか。Ai活用によるタクシー業界の今後の可能性現在、様々な企業や産業において『少子高齢化』による慢性的な人手不足が危惧されていますが、タクシー業界も同様に、就業平均年齢の高齢化と人手不足が進んでいるといわれています。特に、平成30年の時点でタクシードライバーの平均年齢は60.1歳であり、タクシー業界のベテランドライバーも高齢化していっていることから、スキルや経験が不足する若手をサポートし教育するチャンスはAiにかかっていると言っても過言ではないでしょう。特に、労働時間の長いイメージのあるタクシー業界は体力のある方でないと続かないのではという不安から、転職や新社会人の就職先としての選択肢から外れてしまう場合も少なくありません。しかし、その改善策としてAiシステムを導入することにより、新人ドライバーでも、短時間でベテランドライバー並みの乗車回数を達成することができれば、労働時間の短縮も可能になります。これにより、タクシー業界が他業種からの転職や就職先としての選択肢となり、人手不足の解消も期待できるというわけです。更に今後は世の中の高齢化に伴い、移動手段としてのタクシーの需要はますます高まることが予想されます。特にこのご時世、高齢者の自動車事故が多発していることから、免許返納も推奨されていますよね。このような需要に対して供給が追いつくようにするためにもAiタクシーは重要となってくるでしょう。現在、東京無線ではAiタクシーの導入の割合としては全3774台の3割とされていますが将来的には全車への導入が予定されています。また、JapanTaxiのようにアプリでタクシーを呼ぶことができる配車アプリと、Aiタクシーを組み合わせることで、一層需給バランスの改善がされることでしょう。すでにこれらの提携の取り組みは東京無線とJapanTaxi間で行われておりますので、今後はますます配車アプリのプロモーションを含めた乗客へのサービスが展開されていくのではないでしょうか。まとめこのように、タクシー業界にもAiが導入され、働き方改革、スマート化が図られています。Aiなどの最新テクノロジーは、これまでインターネットとあまり関係がなかった業界にも様々な恩恵を与えていくこととなりそうです。従来、ベテランドライバーだけが持っていた土地勘や、経験に頼るしかなかったタクシー待ちの乗客予測をAi技術により、データのみから取り出した予測モデルを活用することで、経験に関係なく高精度なサービスが実現可能となってきています。このサービスが広まっていくと、人手不足や高齢化などの諸問題の解決が期待できるだけでなく、配車アプリとの組み合わせで、リアルタイムでのマッチングが可能になり、タクシーに対する潜在的ニーズを掘り起こすこともできるかもしれません。雨の日も、イベント時も、乗客はスマホから予約するだけですぐに空車のタクシーが迎えに来てくれる、更にドライバーも需要のある場所への道案内もシステムが行ってくれることで効率的に配車を行える、Aiはそんなタクシー業界の未来を作り上げてくれそうです。
-
Aiニュース
交通業界でのAi活用は自動運転だけじゃない!?乗客の『便利』はチャットボットが確保!
交通、鉄道業界などにおけるAiの活用ときくと、現在何かといろいろなところで取り上げられている『自動運転技術』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。確かに、自動運転技術が発展していくためにはAi技術が必須ではあるのですが、実は、交通業界におけるAiの活用は自動運転だけではありません。毎日多くの乗客が利用する交通業界は、常に安全であることはもちろんのこと、多くの人にとって使いやすく、親しみやすい移動手段である必要があります。そんな中、現在はJRなどにおいて、自動でお問い合わせに応答ができるAiチャットボットの活用が広がりを見せています。今回は、交通業界でのAiやチャットボットの活用事例について見ていきましょう。Aiチャットボットとは?そもそもチャットボットとは、チャット(会話)するロボットで、テキストや音声での会話を自動に行うプログラムのことを指します。Aiチャットボットは基本的に24時間365日対応が可能ですので、受付や担当がいない時間にも常時利用客の問い合わせに対応することができます。また、友人対応の際は、一度に対応できる人数も限りがありますが、Aiチャットボットであれば一度に複数の利用客の対応をすることが可能です。特に、交通業界では落とし物の対応や、乗り場の案内など、よくある質問を自動化することで人権コストの削減や業務効率化、また、利用客側も利便性が増し顧客満足度の向上にもつながるとされています。JRでのAiチャットボット活用事例この、チャットボットの活用は鉄道会社での活用が主に広がってきています。というのも、近場の移動には徒歩以外に自転車やバスなどが多用されますが、近年では遠出をする、特に同じ場所を何度も行き来する場合、公共交通機関の代表格として鉄道が使われることが多く、利用者が年々増加している為です。2018年度ではJRが95億5600万人、私鉄各社が157億1400万人、合計で252億6900万人が鉄道を利用しています。更に、2020年のオリンピックに向けて外国人観光客も増えることもあり、ますます利用者が増加することを見越して、こうしたカスタマーサービスの自動化が図られているということになります。ここからは、実際にJRで導入が開始されたAiチャットボットについて詳しく見ていきたいと思います。『えきねっと』にAi搭載で問い合わせも手続きも楽々JR東日本のインターネット予約サイト『えきねっと』は2019年2月、Q&Aサイトの『OKWAVE』を運営するオウケイウェイヴと連携し、えきねっとのサイト上にAiチャットボットを導入しました。チャットボットでは、文章等で利用客の質問を受け付け、回答データベースからAiが自動検索して質問内容に対応する回答文を表示します。例えば、チャットボット上で利用客が『割引チケットを教えて』と入力すると、『えきねっとトクだ値』へ促すリンクや、『往復割引乗車券』のリンクなどが表示されます。利用客はそこからチケット購入したり、料金を確認したりすることができるというわけです。これまで、窓口を探して駅員さんに聞いてからチケットを購入したり、ネットで買おうと思っても購入の仕方が分からず結局駅に出向いたという方もいらっしゃったのではないでしょうか。しかし、今後はネット上で質問から購入までを行うことができるようになっていますので、非常に便利です。『LINE』にAi搭載でいつでも運行状況を把握できるまた、LINEとJR東日本は2019年3月から、LINEを介して利用客に運行状況や、コインロッカーの空き状況などの情報を提供するサービスを開始しました。このサービスは、『JR東日本Chat Bot』のLINEアカウントを試験的に公開し、このアカウントを利用者が友達追加をすることで、JR東日本の路線の運行情報やコインロッカーの空き状況などを手軽かつタイムリーに見ることができるようになります。特にお子様連れのお母さん等は、運行状況がスマホで片手で確認することが出来たり、コインロッカーを探す手間がなくなったりするのはありがたいですよね。また、個人での情報把握だけではなく、グループトーク内で複数人と情報共有することも可能だということです。忘れ物の捜索や問い合わせもAiチャットボットで更に、JR西日本では『仕事が忙しくて電話が出来ないのでインターネット上から問い合わせたい』という利用者の声に応え、2018年の5月から、『お忘れ物チャットサービス』を展開しています。子供連れの方や、ついつい急いで降車した方など、一度や二度は車内に忘れ物をしたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。この『お忘れ物チャットサービス』は、JRお出かけネット内の『お忘れ物をしたら』のページから忘れ物の情報を入力することで、気軽に忘れ物の捜索を依頼することができます。ただし、このサービスはチャットボットで受付した内容をオペレーターに情報連携するため、捜索結果の回答や駅への連絡などは午前8時から午後10時の受付時間内のみとなるようです。Aiチャットボット活用で外国人観光客へのおもてなしJRだけでなく、私有鉄道においてもAiを活用したチャットボットのサービスが広がってきています。上記にご紹介したJRの事例は、主に日本人の利用者に対するサービスであるという印象でしたが、2020年の夏に開催予定の東京オリンピックに向けたインバウンド観光客に対するおもてなしに目を向けたのが『西武鉄道』です。それは、外国人観光客がパンフレットに記載されているQRコードを読み取り、スマートフォンから、チャット形式で問いかけると、AIが問い合わせに受け答えをしてくれるというサービスになります。チャットボットでは、無料で英語、韓国語に加えて中国語の繫体字・簡体字にも対応しており、周辺の施設や観光案内、飲食店の検索も可能です。また、簡単な質問にはAi、難しい質問は人間のオペレーターが回答するハイブリット型の運用となっています。ただ、本サービスは昨年1月から今年1月まで実証実験として西武新宿駅のみでの利用でしたが、西武鉄道は結果を踏まえて他の駅でもサービス導入を順次検討しているとのことです。まとめ今後利用者が更に増加していくのに対して、現状においても労働人口不足が叫ばれている中、Aiサービスの活用は決して利用客の利便性向上だけではありません。労働者の負担を軽減させるためにも、このようなサービスが活躍してきているのです。現段階で実証実験が行われている鉄道会社でも、将来的には様々な駅でAiやチャットボットによる問い合わせの自動化が進むことが予想されます。また、『観光立国』を目指す日本にとっては、外国人観光客へのおもてなしも急務です。こうした、Aiやチャットボットの活用により、さらに効率的かつシームレスなサービスが提供できるようになるでしょう。
-
Aiトレンド・特集
Aiの文字認識で古文書の崩し字も一瞬で活字化!?古文書から生まれる新たな未来
平安時代から、明治時代ごろまで広く使われていたのが草書体や変体仮名などの、いわゆる『崩し字』とよばれるものです。それから120年以上も経過した現代において、この『崩し字』を解読できる人がどれだけいるでしょうか。専門家の間では、崩し字で書かれた古文書をすべて解読できるのは日本人の約0.1%であるとも言われています。一方近年では、官公庁や地方自治体、大学や金融機関などの事務作業が多いオフィスを中心にOCRやAiによる文字認識ソフトウェアなどが次々に導入されていっています。これまで紙ベースで扱ってきた書類をOCRやAiの文字認識技術によって自動的にデータ変換することで、より扱いやすくすることが可能になりました。これらのAi技術は、オフィスワークなどへの利用にとどまらず、古文書の解読などの歴史的資料を未来に伝える為の目的として活用され始めてきています。Aiで古文書を解読?それをしたところでどうなるの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。実は、この古文書の解読、意外なところへ利用されているのです。 文字認識技術『OCR』と『AiOCR』『古文書の解読』という本題に入る前に、文字認識技術である『OCR』のご説明から始めていきます。この『OCR』とは、『光学文字認識』といい『Optical Character Recognition』の頭文字をとった言葉です。いわゆる特定の画像から文字を見つけ出して文字データに変換する技術であり、画像の中にあるテキスト部分を数字や文字として読み込むことが可能なものです。また、読み込まれたテキストはパソコンに入力した文字と同じようにコピー&ペーストしたり、検索をかけたりすることもできます。とはいえ、このような従来のOCR技術はあらかじめ文書の項目を指定して読み込まければならなかったため、項目の位置がバラバラな非定型文書や手書き文字のようなクセの強い文字、斜めになった文字などのデータ読み取りをすることは不可能でした。しかし、そのOCR技術にAi技術を搭載した『AiOCR』では、これまで読み取りが困難だった文書の読み取りも可能になっています。Ai技術をOCRに活用することで、文字認識の対象が『活字』から『手書き文字』まで広がったのです。これは、Aiのディープラーニングという深層学習機能を活用しており、一文字につき様々な字形やパターンを学習することで、より高度な文字認識を行うことができるようになりました。 AiOCR技術で古文書の崩し字を判別した事例この、『AiOCR』による文字認識技術を学術分野に転用する取り組みの一つが、古文書に書かれた『崩し字』を判別するソフトウェアの開発です。博物館や歴史資料館などで目にする古文書は、日本語で書かれているはずなのに英語の筆記体を見えているようで全く読めないので、キャプションを頼りにしてしまうといった経験をしたことがある方も多いでしょう。このように、多くの現代日本人は崩し字を読むことができませんので、いわゆる『現代仮名遣い』への変換は誰にでもできるわけではありません。その、現代仮名遣いへの変換において活躍するのが、AiOCR等を活用した『崩し字判別システム』になります。 ・立命館大学が開発した『崩し字判別システム』2019年、立命館大学は凸版印刷と共同でAiによる崩し字の解読支援、指導システムを開発しました。同システムは、古文書上の読めない文字を選択すると、Aiの支援を受けながら崩し字を判別し、翻訳作業を行うことができるもので、Aiの導入により、高精度のシステムの構築に成功したのは全国初であるといいます。この開発研究においては、立命館大学に保管されている歴史的資料の原本や、複製画像を使用して、江戸時代を中心に室町時代から明治時代までの約15万7000件の書物と浮世絵の文字を解読することができるようになりました。今後は同システム、Aiによる文字認識技術を活用することで歴史的資料を解読するのが容易になり、日本文化研究の加速や、教育支援の向上などが期待されています。 ・日経新聞がAiで100年前の新聞をテキストデータ化日経新聞がAiやOCRを用いて取り組んでいるのは、古い新聞のデータ化です。約140年前の1876年前に創刊された『中外物価新報』(日経新聞の前身)など、約100年間の新聞をデータ化しています。日経新聞では、すでに1970年代から約40年間分の新聞に掲載された記事のテキストデータ化は済んでいますが、それ以前の100年分の新聞についてはテキストデータはなく、原本をスキャンしたイメージデータのみを保存していました。これらの記事もAiやOCRの技術を活用してテキストデータ化し、記事ごとにタグ情報を加えることで検索がしやすくなります。かつての日本の経済状況を把握したり分析したりすることに活用されるようになるわけです。ただ、当時の新聞は紙が薄く裏のページの文字が透けており、現代のように印刷が鮮明でないため、従来のOCRによる読み取り精度は75%程度にとどまっていました。しかし近年ではAi技術の進歩やOCR技術をAiと組み合わせるなど改良を重ねたことで、現在の読み取り精度は95%程度まで向上しているのだといいます。 Aiによる崩し字解読で何ができるかこうしたAiやOCRによる文字認識は1ページわずか数秒で読み取ることが可能です。崩し字の解読を行っている研究者からもAiを活用することで歴史資料の解読が進むことへの期待が寄せられています。Aiで古文書を読み取ることは、博物館でのキャプション作成や教育支援以外にどのようなところに好影響を与えるのでしょうか。 ・価値がわからず破棄される古文書を救える崩し字で書かれた歴史的資料の中でも、現在表立って出ている資料は全体の資料の約数パーセント程で、数億点規模でどこかしらに残されているとされています。中には、古い民家において片付けの際などにそのような資料が発掘されても、内容が読めないため、価値がわからず破棄されたり、知られていない地域の歴史の記録などが解読されないまま残されたりしていることもあります。 それらの中には貴重な情報がまだ沢山あるはずですが、解読してみなければ内容が分かりません。しかし、Aiによって簡単に解読ができるようになることで、Aiがその中に記された情報を見つけ出す手助けになり、破棄される古文書を救うきっかけになるといえます。 ・地域の歴史や災害の記録が解読できる内容が分からず破棄されてしまう古文書の中には、地域の歴史や災害の記録が記されていることがあります。これまで知られていなかった災害や復興の記録の中には、現代にも活かせる減災や復興のヒントが多く詰まっているという見方もあるほどです。先ほどの日経新聞の活用例もそうですが、これらの古文書をAiなどを活用して読み解くことは、現代の経済と照らし合わせたり、現代の生活に知恵を活かすことにもつながります。 まとめ日本には、古い書物や文書等、歴史的な価値があるにも関わらず、解読困難であるために活用不十分な文化的資料が多く残されています。Aiの技術は必ずしも、オフィスワークや金融機関などの業務効率化のみに利用されるわけではありません。こうした文化的資料の価値を再認識したり、それらに記された重要な事項を未来に役立てていくためにもAiの文字認識技術が活用されていっています。 もしかすると、古い歴史的資料に埋もれた新たな情報をAiが発見し、歴史が動くということもあるかもしれませんね。
-
Aiの基礎知識
RPAとAiの違いは一体何?違いや双方の連携について解説!
仕事の効率化において、近年更にAiが注目されてきている中で『RPA』という言葉を聞いたことがある方も少なくないと思います。このRPAというのは、業務効率化ツールとして広がってきているものです。一方Aiも人間の仕事をロボットに代替させることのできるツールとして、これまでの記事でも様々な活用事例をご紹介してきました。と、これだけ聞くと、AiとRPAはどちらも同じようなモノだと思ってしまいがちですが、実は違います。では、RPAとAIの違いは一体何なのでしょうか?また、RPAとAIを組み合わせることで何ができるのでしょうか?RPAとAiについてまず初めに、Aiの定義とRPAの定義をそれぞれ簡単にご説明し、それからRPAとAiの違いを解説したいと思います。RPAの定義RPAとは『Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)』の略称で、業務効率化に特化したツールとして定義されます。RPA自体は、技術的な概念であり、業務における判断基準やルールつくりは人間が定める必要がありますので、RPAが能動的に判断することはありません。ですので、実際の作業を行うソフトウェアを『RPAツール』と呼んで区分するのが一般的です。業務の中で大部分を占めてきた定型業務ルーティーンワークを覚えさせることで、正確かつ高速に自動化できるため、次世代の労働力として注目を集めています。Aiの定義一方Aiとは『Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)』の略称であり、人工知能の名称としておなじみです。Aiは『人工知能』という名の通り、人間の頭脳のように判断や決定をすることができますので、膨大なデータから機械自らが学習・分析し、最適な判断ルールを構築していくことができるという特徴があります。これにより、行われた処理内容を人間側で判断したり、業務を支持する必要がなくなるため、AIシステムが主体となって業務を行うことが可能になります。RPAとAiの違いAiとRPAの違いは、自律性の有無にあります。Aiは、自己学習機能がありますので、自らデータを学習し、抽出することによって、自律的に考えて行動することができます。一方RPAは自律的な動きは出来ず、人間があらかじめ決めたルールに従った動きをすることしか出来ません。そのため、やり方が明確に決まったルーティーンワークなどにおける業務の効率化、自動化に向いていると言われているわけです。小難しく説明されると分かりにくいですが、RPAは手作業の自動化、Aiは人間の頭脳の代替ツールと考えれば分かりやすいかもしれません。その機械自体に『考える能力があるかどうか』というのが双方の違いです。RPAとAiを連携させるメリットRPAの高度化にはAiが必須であるといわれており、RPAはAIと組み合わせることで、非定型業務もサポートできるようになることが期待されています。ここからは、RPAをAiと連携させることで得られるメリットについてご紹介していきます。業務効率化RPAは業務効率化のツールですが、RPAが対象とするのは単純な反復作業のみとなります。そこへ、Aiによる判断をもとにRPAがデータを処理するなど双方を組み合わせることで高度な自動化が可能になります。RPA×Aiツールだけで業務の簡潔が可能また、人間が行う通常の業務においてはほとんどの場合に『判断』や『決断』が必要になってくるため、RPAだけで業務を簡潔させることは出来ません。しかし、RPAにAiを組み合わせ、人間の判断、思考、予測を再現するところまで自動化が出来れば、RPA×Aiツールだけで業務を簡潔することができるようになります。Aiの導入を促進させる更に、RPAとAiを組み合わせることでAiを導入しやすくなるというメリットもあります。というのも、RPAのような簡単なシステムから導入して、業務を徐々に効率化させていくことで、現場にシステム導入に対する土壌ができるからです。例えば、現場にITリテラシーにかける労働者が多い現場であると、なかなか突然Ai導入というのはハードルが高い場合があります。そのような際に、まずは導入や操作の簡単なRPAを導入し、その後システム構築等を行わずに既存のRPAにAiを組み合わせることで、簡単に業務効率化ツールを導入することができるようになります。RPAとAiを連携させた活用事例先ほど、AiはRPAの高度化に最も必要な技術であるとご説明しましたが、Aiもまた、RPAと連携をすることで高度化していっている分野があります。ここからは、AiとRPAが深い関わりをもつ人口知能の分野について解説していきます。Aiによる画像認識・解析紙媒体の文書から、情報を認識し読み取ることは、RPAでは苦手とされてきた分野でした。そこへAiの画像認識技術を取り入れることで、文書をデジタル化し、必要な情報をしていたされたフォーマットに抽出することができるようになります。また、画像だけではなく、音声の認識も可能なAiとRPAを連携させることで、コールセンター業務の自動化や音声入力等が可能です。プロセスマイニング『プロセスマイニング』とは、企業で行われている様々な業務を記録、分析し、業務改善に活用することです。典型的な単純反復作業は、RPAを活用して自動化に置き換え、作業時間の削減につながります。例えばメールのコンプライアンスチェックなどにおいて、全体の業務のうち、内容のチェックには等にはAI技術を使い、抽出や印刷、報告書の作成、送付といった処理はRPAの機能で自動化することができます。自然言語処理・会話変換・テキスト解析画像認識と同様に、日本語の文章を読んで、その内容について理解することはRPAの苦手分野です。自然言語処理や機械学習といったAI技術と組み合わせることで文章を理解できるようになります。それにより、長い文章の要約や文章のレビューなどを行うことが可能です。まとめRPAとAiは全く違うものというよりは、お互いに連携することで相乗効果を発揮できるものであるといえるかもしれません。今後RPAはさらに発展していき、同時にAIも企業レベルで使うことができるようになるでしょう。どのようにRPAやAiを活用していくのか検討したうえで、導入に踏み込むとより効果的に扱うことができます。特に、RPAに関しては『RPA技術者検定』という検定試験もありますので、Aiチョイスではそのような情報も随時更新していきます。
-
Aiトレンド・特集
Aiが人間の感情を読み取る時代に。婚活もAiがマッチングサポート!?
視覚認識や行動認識など、AI技術の性能はどんどん人類に近づいています。近年では、人間が持つ感情をAiによって読み取ろうとする感情認識技術の研究が進められており、様々な分野において活用が広がってきています。特にこの技術は、婚活業界など人と人の出会いをマッチングする場において、現状の課題解決につながる手段であると期待が高まっている現状です。Aiで婚活?それは一体どういう事なのでしょうか。 Aiが人間の感情を読み取るとは?感情の認識は人間でも難しいものです。しかし、Aiによる感情認識は、認知のズレがほぼなく、うまく活用することでこれまで以上にきめ細やかな対人サービスが広がる可能性があります。Aiの感情認識は、まず表情や顔面の血色の変化といった分析から始まり、声の大小、高低に加えて周波数の変化といった音声での認識、さらには脈拍などの変化といった生体情報での認識から、より正確な情報をデータ化していきます。Aiが表情筋から感情を推定凸版印刷がシステム開発のシーエーシー、米ベンチャーのアフェクティバと組んで実用化を進めているAiでは、75カ国約600万人分の教師データを使い、一般のヒトが見落としがちな微表情も捉えられるようになりました。ここでは顔の筋肉を40以上の種類にユニット分けし、それぞれの動きの大きさで表情を定義していくことで、感情と表情筋の連動性を解析していきます。同社が開発中のこの感情認識Aiは、感情を推定することが苦手な自閉症患者が表情を読むための訓練にも利用されています。患者がAiと連動させた眼鏡をかけると、対話相手の表情が何を意味しているのか、イラストや文字でレンズ上に表示される仕組みです。これらは、脳波などの生体情報を計測して、感情を数量的に把握することも可能であるといいます。カメラで脈拍を把握パナソニックが開発した感情認識Aiは、カメラとサーもカメラを利用して血流に合わせてごくわずかに変化する肌の色から脈拍を推計する技術を活用しています。非接触で自然にセンシングし、そこから得られる生体情報を用いて人の感情、体調を推定することができるのが特徴です。表情だけでは認識しづらい感情も、脈拍等を交えて推定するため非常に高精度に推定できるといいます。 婚活業界で普及しつつあるAiこのように、Aiの感情認識における技術は年々進化していっていますが、近年では婚活業界においてもAi搭載を謳った婚活アプリなどが登場してきています。ここからは、これらのAiによる感情認識技術を婚活に活用することでどのような課題解決が期待できるのか、実際の活用事例を交えてご紹介していきます。婚活業界における現状の課題そもそも、婚活業界における現状の課題としては、下記のような課題があげられています。婚活スタイルの多様化年齢を問わずスマートフォンやネットを使うことが一般的になっている今、婚活のスタイルもネットを利用したものに様変わりしてきています。それも、結婚相談所や親戚・友人を通じての婚活は勿論ですが、地域の特性を生かした合コンイベントである『街コン』や『婚活パーティー』、ネット婚活と言われる『婚活サイト』『婚活アプリ』など、男女の出会いを提供する婚活サービスは増え、様々なスタイルへと多様化してきているのです。更に、婚活ビジネスの市場規模は、直近約10年間で3倍以上と急速な角度で拡大していっていますので、今後婚活企業が提供する婚活サービスには、更なる多様性とより成果を求めた効率的なサービスへの変革が求められてきます。潜在顧客の獲得が難しい明治安田生命福祉研究所によると、「恋人がいる」未婚20代男性は5人に1人にすぎず、「交際経験なし」の未婚20代男性は4割に達するといいます。一方で、未婚20代男性の7割は『結婚したい』と考えており、未婚20代女性にいたっては、8割が『結婚したい』と考えているそうです。ところが、男女とも未婚30代の3人に1人は、『いずれ結婚したい』と答えており、婚活に対して消極的でもなく積極的でもない潜在層の顧客が存在します。しかし、婚活業界では年々婚活ビジネスの市場規模は拡大していっているにも関わらず、このような婚活への気持ちがあやふやな潜在層の顧客へのアプローチが難しいのが課題です。婚活者の『高望み』婚活における最大級の課題として挙げられるのが『婚活者の高望み』です。特に、経済力で言えば20代未婚の女性57%、30代女性の66%が『結婚相手の年収の理想は400万円以上』と答えていますが、未婚男性で年収400万円以上に達しているのは、20代で12%、30代で27%に過ぎないといいます。更に、同調査で未婚30代男性の3人に1人が「女性と話すのが苦手」と答えています。現代の婚活ビジネスでは、女性が苦手な男性と、男性に求めすぎている女性をマッチングしなければ、成立は難しいのが現状です。婚活大手のAiマッチングは『人柄』『相性』を重視上記のような課題解決においてAiの活用が広がってきているのは、AIは莫大なデータのなかから一定の法則をみつけることが得意だからです。それはつまりどういうことかというと、全登録者の詳細な個人情報が入っているデータベースのなかから、特定の顧客の『好みという法則』を見つけ出す事で、マッチングにつなげるということです。大手婚活企業、パートナーエージェントでは『KIBIT』という婚活Aiを導入しています。KIBITは、過去に成婚したカップルのデータを学習し、データと類似性の高いカップルをリストアップするという仕組みです。具体的には、会員の紹介文から人柄や価値観・好みといった定性情報やプロフィールデータの特徴を学び、過去の成婚実績データも踏まえて、可能性の高い候補者をスコアリング化することで一人ひとりに合わせた最適な提案が可能になるといいます。これまでの婚活において、先ほどの婚活業界の課題としても挙げたように、年収や身長、学歴などが大前提としてあげられる条件でした。これらが婚活者にとって、重要な判断基準であることには変わりはないのですが、KIBITが割り出すのは、条件ではなく『人柄』や『価値観』による相性であるといいます。従来の成婚コンシェルジュが目で判断するしかなかったその人の調書やお相手との相性の良さをAiが発見し、マッチングしてくれるのです。この、Aiを活用したコンシェルジュは導入から5か月で10組が見事に成婚しているといいます。婚活スタイルも多様化してくる中で、このような新しい取り組みを導入することは、もしかするとこれまで婚活に対してあやふやな気持ちでいた潜在層の顧客の獲得につなげることができるかもしれません。Aiの活用で面談時間の削減に30代になると未婚の男女の3人に1人が『いずれ結婚したい』というように、半ばどちらでも良いという意見が目立ってくるのは、いわゆる婚活にかける時間的問題もあるかもしれません。30代の男女における婚活から結婚までの期間は、約2~3年であるといいます。働く女性も多い中で、結婚したいと思いつつ、婚活にかけられる時間がそれほどないと感じている方もいるでしょう。しかし、Aiを活用した婚活であればマッチングまでの時間を約半分ほどに削減することができるといいます。実際に、人と仕事のマッチングである人材派遣業界で導入したAiでは、候補者とAIがチャット形式で対話し、候補者の業務経験とスキル、募集案件や企業とのマッチング度合いを示すことで、商談時間が半分に短縮されるといった効果が実証されました。 Aiマッチングにおける今後の可能性これまで、婚活や出会いの分野では、婚活者の条件に縛られ、コンシェルジュの経験や判断力といったスキルに依存しがちな面がありました。しかし、今後、Aiが膨大なデータから客観的に判断することで、人間によるマッチングではおもいもよらなかった組み合わせが生まれ、出会いの幅が広がる可能性が考えられます。また、Aiによるマッチングが広がることで今後は『学歴』『身長』『収入』といった条件よりも、相性や人柄から人生のパートナーを選択するといった傾向になると良いですね。 まとめ日本の生涯未婚率は年々増加傾向にあります。一方で、いずれ結婚したいと考えている未婚者(18~34歳)の割合は男性86.3%、女性89.4%と高くなっているのも事実です。婚活業界、婚活ビジネスにおいても、Aiの感情認識技術等を活用することで、このような問題に効果的にアプローチしていくことが可能になるかもしません。人の感情を読み取ることは、人間には難しい事ですが、Aiにはそれが可能です。人と人とのつなぎ目をAiが担うことになる未来は、もうすぐそこまで来ています。
-
Aiトレンド・特集
Aiを活用すると1日で家が建てられる!?3DプリンターとAiの意外な関係性とは
Aiが様々な産業に革命を起こしていくといったことは、これまでに公開している記事でもご紹介しておりますが、昨今、Ai技術を取り入れた3Dプリンターが登場してきていることをご存知でしたでしょうか?Ai、3D産業共に時代の最先端を行く技術であり、双方がタッグを組んで作られたシステムは、今後3Dプリンターにも大きな革新をもたらす技術として成長していく事が予想されます。そこで今回は建築業界に焦点をあて、3Dプリンター業界とAiの関係性、そして今後の可能性について言及してまいります。3Dプリンターとはそもそも、3Dプリンターとは、一般的なプリンターとは異なりその名の通り立体的なモノを作る(印刷する)ことができるプリンターの事です。これまでにも、簡単な模型を作る、不足部品を補うなどの際に3Dプリンターは活用されてきました。3Dプリンターでモノを作る工程としては、①3Dデータを入手、造形サイズの設定など②3Dプリンターでプリンティング③仕上げ加工となり、溶かした樹脂材等を一層ずつ積層していくことで高さを作り、最終的な完成形ではきちんとした立体物として仕上げる事ができます。3DプリンターにおけるAiの活用Aiは、人間の知的活動である学習、認識・理解、予測・推論、計画・最適化など、従来であれば人間が時間を割いて行っていた作業をPCで実現するという事を意味します。昨今、建築業界においても、従来人手が必要であった、設計、建築の分野では、Aiや3Dプリンターは便利なツールとして期待が高まっているところです。3DプリンターにAiを搭載するとはどういうことか3Dプリンターがモノをつくる工程として、先ほどご紹介した工程が上げられます。従来の3Dプリンターの技術としては、①3Dデータを入手、造形サイズの設定などの工程と、③仕上げ加工の工程は、いわゆる人間が行う工程であり、機械にお任せできるのは②3Dプリンターでプリンティングの工程のみでした。しかし、今後3DプリンターにAiが搭載されていくことで、効果的な設計や構築、あらゆるリスクを予想してモノを制作することができるようになるわけです。そうすることで、これまで、小物の複製や、何かの模型までにとどまっていた3Dプリンターの使い道が、建築物などの造形にも利活用の幅を広げていく可能性が出てきます。Aiを搭載した3Dプリンターが建築業界に与えるメリットとはAiを3Dプリンターに活用することで得られるメリットは下記3点があげられます。①労働力不足の解消②人件費削減③生産性効率の大幅UP①労働力不足の解消現在日本では、深刻な労働力不足が社会問題となっており、2065年になる頃には、労働人口は約4000万人弱まで減少すると予測されています。特に、技術職である建築業界における建築、設計の分野では、さらなる労働力不足や跡継ぎ問題が予想されます。しかし、今まで人間の手によって行われてきた定形作業を、AIによって自動実行する事が実用化されており、人間が行ってきた業務の半分近くはAiに置き換えられる時代になっているのです。このことから、建築業界においても、設計、建築の工程をAiに任せ、そのデータを3Dプリンターでプリンティングすることができるようになることで、労働力不足の解消を期待することができます。②人件費削減AIの実用化が進歩していくと人を雇用する概念が薄くなっていきます。ですので、建築業界やAIシステムの搭載によって大幅な人件費削減に繋がり、雇用による人材リスクを低減する事ができます。③生産性効率の大幅UP建築業界ではすでに3DプリンターやAiの活用が広がってきています。設計ではAiを使って自動設計、機材調達・建設工事ではプラントを小型モジュール化するほか、3Dプリンターによる施工などで大幅に生産性が上がることが期待されています。Aiで設計、3Dプリンターで施工された建築物とは日本ではまだあまりなじみのない3Dプリンターで施工された3Dプリンター住宅ですが、世界各地では、3Dプリンター住宅の建築開発が進んでいます。中国ではすでに実用化されている3Dプリンター住宅特に、人口の多い中国ではWinsunという3Dプリンター住宅専用の会社があるほどです。Winsunは、3Dプリンター住宅で最大5階建てのマンションを作成したことがあり、組み立てを5日から6日、内装に一か月を要して完成させました。また、一戸建ての住宅であれば、専用施設の中で3Dプリンタ印刷された住宅パーツを組み合わせて、1日に10棟の住宅を建てることにも成功しています。費用は平均しておよそ42万円から、住宅の『印刷』はだいたい24時間ほどで完成するのだそうで、驚くほど早く、格安なため、ホームレス問題や、貧困問題などの社会問題の解決にも一役買うとして注目されているといいます。曲線や大きさも自由な建築用3Dプリンタが、どこへでも運搬できるのであれば、建設困難な地域にも住宅を作ることが可能です。日本における3Dプリンター住宅の構想世界でこのような3Dプリンター住宅が次々と建っている中、日本が遅れをとっている理由の1つとして、『地震大国』であるという点が上げられます。日本は地震大国故に建築基準法が世界NO1と言われているほど厳しく、3Dプリンター住宅を建築することにものすごく否定的です。しかし、ここにAiによる綿密な設計や地震や自然災害などあらゆるリスクを想定した構築を行うことで、それらの問題を解決することができるかもしれません。実際にプラント建設の大手、日揮は、AIやロボットなどを活用した日揮グループの新たなIT戦略『ITグランドプラン2030』を2018年12月に発表しました。内容としては設計ではAIを使って自動設計、機材調達・建設工事ではプラントを小型モジュール化するほか、ロボットによる工場化や無人化を目指すというもので、これにより、大幅な生産性向上が期待されています。https://www.jgc.com/jp/news/2018/20181218.htmlまとめこのように、AI技術が発達することは、これまで別々の分野だったもの同士が手を組むことで、生活がより便利になるといっても過言ではありません。例えば、今後こうした3Dプリンターなどの技術が日本でも積極的に取り入れられるようになった際は、自然災害時に避難場所をいち早く用意したり、はたまた住宅の一部が破損したといった場合に素早く修繕したりすることができるようになるかもしれません。現に世界各国では貧困地域に3Dプリンターで住宅を建築し、住宅を提供するなどの施策も行っているそうです。Aiと3Dプリンターの双方のテクノロジーは、今後建築の分野にも大きな影響を与えるといっても過言ではないでしょう。
-
Aiトレンド・特集
Ai先進国中国でAiアナウンサーがデビュー!ますます身近になる世の中のAi化
Ai先進国ともいわれる中国ですが、過去20年間で排出されたAiに関する研究論文はなんと約13万4000本にのぼるといいます。そんな中国が、中国のニュース番組において2018年、Aiアナウンサーをデビューさせました。それに続いて、日本でも実際にAiアナウンサーの採用が各テレビ局で始まってきています。このように普段の私たちの生活の中にもAiが浸透してくることで、ますます世の中のAi化を身近に感じられるようになってきました。特に情報化が進む現代において、世の中の現状を伝えるテレビやラジオなどのニュースは生活の中で重要な存在といえるでしょう。それがAiによってアナウンスされることは、生活にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?そして、Ai技術はアナウンサーをどのように進化させていくのでしょうか。中国メディアで登場したAiアナウンサーとはhttps://www.youtube.com/watch?v=8DqSzQcjWtE2018年11月、中国国営放送の新華社がIT企業と共同で開発したという、男性AIアナウンサーを公開して話題となりました。この男性Aiアナウンサーは2018年11月のリリース以降、すでに3400件の報道、時間に換算すると合計1万分のニュースを報じる実績を積んでいるといいます。2019年3月には同社がさらに、実在するジャーナリストをもでるにした女性Aiアナウンサーを公開し、中国メディアではすでにAiアナウンサーが活躍をしています。これらのAiアナウンサーは、実際のアナウンサーの映像から声、唇の形、表情などを抽出し、ディープラーニング(深層学習)技術を用いて再現されました。人間がテキスト記事を入力すると、AIアナウンサーは人の声や口の形を真似てニュースを伝えるという仕組みで、その姿はほぼ生身の人間と見分けがつかないほどと評価されています。 日本のAiアナウンサー事情一方、日本においてもAiアナウンサーの採用が各局で広がってきています。ディープラーニングを活用した『荒木ゆい』荒木ゆいはソニービジネスソリューションが2018年12月に提供を発表したAIアナウンサーです。このAiアナウンサーは約10万件の実際にアナウンサーが読んでいるニュース音声を、ディープラーニングの技術を活用して様々なニュースのシーンにおけるより人に近い自然な発音、アクセントやイントネーションを習得し、自動で原稿を読み上げることができるようになりました。ズームインをはじめとした各テレビ番組や、YouTubeのホリエモンチャンネルなど活躍の幅を広げていて、私たちの身近なところで活用が進んでいます。NHKのAiアナウンサー『ニュースのヨミ子さん』ニュースのヨミ子さんは、NHKが開発しているSDCGアナウンサーです。平昌オリンピックでも実際に活用された『ロボット実況』の技術、ニュースの読み上げ向けに改良して開発したものです。このAiアナウンサーは実際のNHKの番組『ニュース シブ5時』のコーナーや『気になるニュースランキング』に出演しています。更にGoogle アシスタントやAmazonのEcho端末に呼びかけるとヨミ子に繋げることができ、聞きたいジャンルを選んでヨミ子さんにニュースを選んで貰うことができます。 Aiがアナウンサーをどう変えるのかこのように、Aiアナウンサーが様々なところで活躍を見せているわけですが、そもそもこのAiアナウンサーを活用することにはどのようなメリットがあるのか気になるところです。ここからは、Aiアナウンサーのメリットと、Aiアナウンサーが今後どのように進化していくのかというところに触れていきたいと思います。AiアナウンサーのメリットAI アナウンサーには、人間にアナウンサーに比べて様々なメリットがあります。例えば、実際の人間が働くことのできる時間が8時間ほどであるとすれば、Aiアナウンサーは24時間疲れ知らずでアナウンサーの仕事をこなすことができます。そうすることで、突発的な自然災害時の報道、イベント時の繰り返し放送される場内アナウンスなどもAiアナウンサーを活用することで、人間の労働時間を削減することが可能です。更に、日本語だけでなくAiアナウンサーは外国語を学習することで、日本語のアナウンスのみならず多言語に対応したアナウンスで情報を発信することができるようになります。これにより、外国人が日本に観光などで訪れている際でも、各地の情報を迅速に得ることができるようになるわけです。また、Aiは淡々とした繰り返しの作業を得意とします。ですので、同じ情報を繰り返し放送したい場合や、一定の時間に同じニュースを毎日流したいという場合にもAiアナウンサーは活躍するでしょう。 AiアナウンサーのこれからAIアナウンサーの読み上げの精度は、かなり実用に耐えうる精度になりました。ただ、現在日本で活躍しているAiアナウンサーのほとんどは、中国のAiアナウンサーよりもまだバーチャル感が強いイメージです。今後は中国のAiアナウンサーのように生身の人間のような身振り手振りで情緒を交えたAiアナウンサーが増えてくることでしょう。また、画像生成によってアナウンサーのデザイン自体から作りだしたり、自然言語処理と組み合わせたリアルタイムでのコミュニケ―ションを可能にしたりなど、他のAI技術と組み合わせた進化にも期待です。 まとめ常にリアルタイムで情報が更新されていく現代、それに人間が追いついていくのはもう、もはや難しい時代であるのかもしれません。そんな時にAiアナウンサーが24時間365日、新しい情報を絶え間なく届けてくれるとすれば、私たちの生活において情報不足で困るということが少なくなる可能性もあります。また、特に深夜帯のニュース番組においては24時間出演が可能なAIアナウンサーがいれば深夜に労働をしなければならない人員の代わりができ、さらに視聴者は24時間のニュースの視聴が可能になります。いずれはAiアナウンサーだけでなく、AIが番組の進行など全ての工程を担当してくれる時代が来るかもしれません。
-
Aiの基礎知識
誰でも身近に体感できるAiを活用したサービス
『Ai』と聞くと、なんだか非常に業務的で、一般家庭にはあまり関係のない技術であると懸念している方はいらっしゃいませんか?実は、そんなあなたも身近なところですでにAiを活用しているかもしれません。今回は、現在もとっても身近なAiの活用事例と、今後Aiの活用で身の回りの生活環境がどのように変化していくのかという点についてご紹介していきたいと思います。Aiを身近なところに発見!生活に浸透したAiの事例未来のテクノロジーというイメージが強いAiですが、実は、もうすでに私たちの身近なところで活躍しはじめています。それは、毎日のように触れるスマートフォンから、旅行や出張でお世話になるシステムまで様々です。ここでは、今すでに身の回りに浸透しているAiの活用事例をお伝えいたします。Ai搭載のお掃除ロボットAi搭載のお掃除ロボットは、普段のお掃除から間取りや、障害物の場所を学習し、機能を随時アップデートしながらお掃除をしていくことができるものです。お掃除ロボットと聞くと、ルンバを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。このように、掃除機本体に搭載されているカメラが自動で汚れやホコリを認知し、お部屋をきれいにしていきます。Aiを活用したスマホアシスタントiPhoneユーザーにはおなじみの『Hey siri』や、『OK!Google』などは、誰もが一度は利用したことがあるのではないでしょうか。実はこの、スマートフォンのアシスタント機能等もAi技術を活用した事例の1つです。このような音声アシスタントは、スマホだけではなく、グーグルホームなどにも活用されています。Aiで人間の動きを感知するエアコン自宅内やオフィス内のIoT化、スマート化により、多くの家電製品がインターネットとつながるようになってきました。エアコンもその一例であり、人の動きによる体温や室温の変化を検知して、快適な温度調整を自動でしてくれるものがあります。人間がリモコンで操作をしなくてもよいのは、AIが働いて、自動化してくれているからです。Aiがおすすめの場所を提案する電子公告スーパーマーケットを歩いていると、テレビくらいのモニターに広告が打ち出されているディスプレイを目にしたことはありませんか?実はこれにAiが搭載されている場合があるのです。ディスプレイの前に立つと、前に立った人の年齢や性別を認知し、おすすめのカフェを提案したり、おすすめの商品を提案したりすることができます。Aiでクレジットカードの不正を検知!クレジットカード業界では、クレジットカードの使用状況をモニタリングしたり、個々のユーザーの利用パターンを把握したりする際にAiが使われるようになってきています。いつもの利用パターンから大きくずれた行動や、膨大なデータから抽出された不正使用時のパターンと一致するような行動があれば、カード会社からユーザーに連絡がいくようになっています。そうすることで将来的には、クレジットカードの不正利用を大幅に減少できると期待されています。Aiと対戦できるオンラインゲームオンラインゲームにおいては、Ai技術を活用して様々な対戦履歴のデータから勝率やパターンなどを分析することで、実際の対戦相手が居なくとも、ユーザーはオンライン上でAiと対戦することができます。例えばスマホアプリでも展開されているオセロなどが身近な例としてあげられますが、Aiによって膨大なデータから算出した勝率をもとにアプリ内でレベル分けされています。ユーザーはレベルに合わせて、Aiと対戦ができるという仕組みです。■Aiが身近なところで活用されるメリットとはこのように、Aiは普段の生活においても身近なところで浸透していっているわけですが、実際Aiを活用することにどのようなメリットがあるのでしょうか。Aiの活用で生活が便利になる普段の生活だけでなく、企業においてもそうですが、Aiが活用されるのは、『人の暮らしや業務を便利にすることができるから』です。Aiは膨大なデータを取り込んで人間の知能を学習することで、人間のように何かをこなすことができます。これによって、何かの電源を入れる、切るなどであったり、淡々とした業務であったり、パターン化されたものはAiにお任せをすることで、人間は別のことに取り組むことができます。人間の役割とAiの役割を分けることで生活がより便利になるということです。Aiで子供の教育も楽ちんに実際に、Ai機能を搭載した学習システム『Qubena』を導入した学習塾では17倍の学習効率を達成したという結果も出ています。Qubenaは、子供個人個人の得意不得意をAiで分析し、レベルやスピードに合わせて教育ができるAi教育タブレットです。共働きの多い現代、忙しいお母さんにとって、子供の宿題を教える時間はほぼ取れないに近いですよね。このように、お家での子供の教育においても役立てることができるのがAiのメリットでもあります。Aiでお家の防犯もばっちりAiの、画像分析、映像分析を利用した、Ai防犯カメラが実用化されてきています。これまで、防犯カメラは録画して見返すだけであったものが、Aiを搭載することで怪しい人物を徹底して追いかけたりすることができるようになり、事故や事件を未然に防ぐことができるようになります。Aiは今後、身の回りでどのように変化していくのか便利製品だけではなく、防犯面など、人間の生活の様々な面において多大なるメリットをもたらすAi技術ですが、今後どのような部分にその活躍の場を広げていくのでしょうか。Ai×ドローン日本ではここ数年、自然災害などが頻繁に発生しています。そこへAiを搭載したドローンを活用することで災害時には人間では困難とされる災害時に山間部での救助活動や道路が遮断されてしまった場合の物資援助が可能とすることができると期待されています。また、空からの撮影が可能なため自然災害時の状況把握などのパイプ役としても活躍することでしょう。Ai×介護ロボット少子高齢化という社会課題が、近年更に問題視されている現状です。中には高齢者が高齢者を介護する『老老介護』という問題も新たに出てきています。そこで、Aiを活用した介護ロボットを利用して、被介護者とコミュニケーションをとったり、健康状態を24時間管理したりすることが求められています。また、介護者の手助けだけではなく、介護現場の人手不足解消などへも期待が寄せられているところです。まとめAiは、一見すごく未来テクノロジーのようなイメージを持ってしまいがちですが、意外にも私たちの生活の身近なところで活躍しているものです。上手に活用することで、便利になったり、安全に生活をしたりすることができるようになります。今後は、Ai技術のさらなる発展で、これまで解決が困難だった自然災害における問題や、介護問題などへのアプローチが期待出来そうですね。身近なところへの最新技術の活用、Aiの活用などへ目を向けながら、是非、普段の生活をより便利に過ごしやすくしていきたいところです。
-
Aiニュース
Aiで変わる調理と栄養管理の考え方
突然ですが、自炊をしている一人暮らしの方、主婦のお母さん、献立を考えるのがとても面倒でたまらないとか、誰かが作ってくれたら楽なのにと思ったことはありませんか?健康管理や、栄養バランスを考えながら毎日料理をするのは大変です。しかし、近年ではAiを活用したサービスで栄養バランスの整った食事を提案してくれるアプリがあったり、調理器具、家具があるのをご存知でしたでしょうか?更には、自動で料理をしてくれるAiシェフも開発されてきています。今回は、Aiが調理を提案するということはどういうことなのか、そして、このことにより私たちの生活はどのように変化する可能性があるのかということについて言及していきたいと思います。身近な献立Aiについて共働きのご家庭も多い中、毎日献立を立てたり、それに合わせた食材を買ったりするのは大変な事です。そんな方の救世主ともなるアプリとして、下記のようなAi献立アプリがあります。ミーニューこれは、ユーザーの好みをAiで分析して一週間分の献立を立ててくれるアプリです。ユーザーの好みに加えて、アプリが提案したメニューを却下されたものも、次回以降の献立提案に役立てるため使えば使うほど、アプリ上にそのユーザーだけのデータがたまっていくため、献立が洗練されていくという仕組みになっています。また、献立をたてると同時に、調理に必要な食材の提案もしてくれるため、買い物も断然楽になります。AJINOMOTO PARKAJINOMOTO PARKは、味の素が提供するAiを活用した献立アプリです。上記のミーニューと同様のサービス内容に加えて、作業効率や、彩りも同時に考慮した献立を提案します。AJINOMOTO PARKは、献立提案だけでなく、メタボや血圧、減塩などの気になる健康テーマの基本知識や、さまざまな食情報を届けるマガジンなど、その他のコンテンツも充実しています。AIによるこれからの栄養管理では、そもそも食事について困っていることといえばどのようなことがあるでしょうか。主には『食材の栄養がわからない』『栄養がわかっても調理方法が思い浮かばない』『食生活のコントロールが難しい』というような問題点が挙げられます。しかし、その食事の中で一日の栄養バランスを意識して食事をするとなると、途端に難しく感じてしまうのが現状です。献立を立てる際のAiの活用法献立を立てる際、彩りを良くすると、緑黄色野菜がバランスよく取れて、栄養バランスも整うといわれています。しかし、どのように調理に組み込んだら良いのか分からなくなりませんか?そこで、先ほどのアプリをはじめとしたAIによる栄養管理で、栄養バランスの整った献立を立てることができるようになります。また、現在では実際に、冷蔵庫などがIoT化されてきていることもあり、冷蔵庫の中身からAiが献立を立てることが可能です。その中から栄養バランスの整った献立を提案してくれる調理器具なども今後出てくるでしょう。また、一般家庭だけではなく、飲食店などにおいても食材の在庫の管理にAiを活用することで、発注しなければならない食材の把握をしたり、食べ物のロスをなくしたりすることにもつながります。食事の場面でのAi活用法外出先で栄養のことを考えて食べようと思っても食材がわからなければ選ぶことができません。そんな時に不足しがちな栄養素の食材を把握しておくことで、それを補える食材が使われている料理を選ぶことができます。また、Aiの画像認識技術を活用して、外食の際の料理をカメラでとるだけで瞬時にカロリーの計算をしてくれるといったことも可能です。Aiロボットによる自動調理上記にご紹介したものは、Aiが献立を提案し、調理はあくまでも人間であることが前提でした。しかし、近年では、料理を提案、調理、そして片付けまでを行ってくれるAiロボットの開発が進んでいます。それがイギリスのモーリー・ロボティクス社が2015年に動画を公開した世界初のAI料理ロボットです。動画の内容は家庭のキッチンに2本のアームが取り付けられ、そのアームがスパゲッティを茹で、ソースをつくり、盛り付け、最後は調理台を清掃するといったものです。これにより、人間が料理から解放されるだけでなく、Ai料理ロボットが提供する一流料理を楽しむことができます。なぜならAI料理ロボットはレシピをいくらでも暗記できるし、画像認識技術で一流シェフの動きを真似ることもできるからです。これは2015年に家庭用のAiロボットとして開発されたものの、高価であることから5年たったいまでも一般家庭への導入の例はありませんが、今後業務用としては活躍する未来が来るかもしれません。調理におけるAiの今後の可能性このように、調理においてもAiが活用されるようになることで、ますます人々の生活は便利になってきています。便利な中でもやはり、食事に関しては健康に気を付けたかったり栄養を気にしてしまったりするのが現状です。そこへ、家庭内においてもアプリの利用やAiを搭載した家具などを活用することで調理がより便利になってきます。また、Aiは一般家庭だけでなく、シェフなど飲食業界にも恩恵を与えるといわれています。今後、後継者問題などが起こってきた際、レシピをAi調理ロボットにおぼえこませて、Aiが調理から配膳、支払いから片付けまでをさせるということも可能になってくるのです。実際に中国の有名火鍋チェーン・HaiDiLao(海底撈)では、キッチンやホールにロボットが導入されています。そこでは、Aiシステムがキッチン、フロント、倉庫など店舗全体の効率化の役割を果たしているといい、人口の多い中国にとって、業務効率化の鍵を握るのはAiだという見方もあります。今後ますますAiが発達していく中で飲食業界や一般家庭の調理現場において、どのようなユースケースが増えてくるのか、楽しみです。まとめAi技術が発達してくることで、栄養管理が目に見えて出来るようになったり、それに合わせた調理が出来るようになったりします。これまで、忙しい毎日の中で料理は家にあるもので適当に作っていたという方や、コンビニに走っていたという方も、Aiを活用することで栄養管理への考え方が変わり、健康的な生活を送ることができるようになるかもしれません。Aiを活用することは、人間の生活が便利になるだけではなく、健康的に生きる手段ともいえます。
-
Aiトレンド・特集
製造業のものづくりにおける課題をAiで解決
日本の製造業、ものづくりの現場では、近年AiやIoT技術の導入が広がりつつあります。また、それらを導入したことによる様々な成功事例も見られるようになってきました。しかし、実際製造業においてAiがどのように活用されているのか、結果としてどのような効果をもたらしているのかイマイチ分からないという方も多いのでないでしょうか。そこで今回は現在の製造業が抱えている課題から、Aiを利活用した解決策までをご紹介していきたいと思います。製造業における現状の課題日本の製造業、ものづくりの現場では、人材不足や国際競争力の低下など様々な問題を抱えています。具体的な例としては、下記のような課題が挙げられます。 人材不足 品質の維持や向上 製品の付加価値が低い 国際競争力の低下人材不足の問題については年々深刻化してきており、経済産業省が製造業にむけて2018年12月に行った調査によれば、人手不足は、94%以上の大企業・中小 企業において顕在化しているといいます。また、人材確保に課題のある人材として、特に『技能人材』が突出している現状です。この、技能人材が不足することにより、これまで品質など商品の評価を得てきたものが、その状態を保つことが困難になってきています。更には、単純にスキルを持った人材が他の人材と代替が困難であることだけではなく、新しい人材の教育や熟練スキルの保有ができないため、このような状況に陥っているのです。人材不足こそが品質の低下を引き起こすことから、国際競争力の低下などその他の課題にもそれぞれ影響しているといえます。製造業におけるAiの活用製造業の課題として、主に上記の4点が挙げられました。その解決策の手段として活躍するのがAiです。特に中小企業では技能のデジタル化のニーズが強く、職人の匠の技そのものや、品質・技術力を裏打ちする良質なデータが現場に存在するうちに、将来 を見据えた対策を行うことが急務であるといわれています。更に近年は、従来のAiよりも技術が確実に向上してきており、画像認識技術や分類エラーなどが劇的に改善されました。これを製造業に適用すれば、予測や画像認識が可能になり、不足していた人材をAiで補うことができるようになります。このことから、データの活用やAi技術を活用しようという経営者は増加傾向にあるといい、広がりつつあるのです。製造業へのAiの活用Aiを活用している製造業の中でも特にAiの導入割合の多かった分野は製造工程の21.7%です。一口に製造工程といっても多くの工程が存在しますが、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した調査では製造業におけるAiの活用の可能性を次のようにまとめています。作業の自動化製造業における自動化は、現在Aiを搭載したロボットの開発も進められています。Aiロボットに作業工程を学習させることで、人材を配置せずとも一定の生産量を保つことができ、ひいては生産量を2倍3倍と増やすことも可能です。仕分けやトッピング、在庫管理など、ものづくりに関わる様々な作業が自動化されてきています。検査、検品Aiは画像認識という技術を持ち合わせています。これを活用することで、検査や検品の精度向上や業務の効率化を図ることができます。この、検査や検品という工程は、ものづくりにおいて欠かせない工程ですが、わずかな傷や不具合も短時間で発見しなければなりません。また、万が一見落としてしまった場合は、企業自体の信用に関わる大きな自体にもなりかねないため、熟練の技が要求されてきます。しかし、いくら熟練のスタッフがいたとしても、人間のが行うことのできる作業にはやはり限界があるのが事実です。この工程を、高速カメラで物体を撮影し、それをAiによって解析することで、検品作業や検査をすることができるようになります。実際に、東京大学とNECが共同でこの技術を開発ました。NECは同技術の精度について、『カメラの前を0.03秒で通過・移動する物体について、刻印された5ミリ程度の微細な文字の違いを、リアルタイムで95%以上の精度で判別できること』を確認したとしており、今後製造業への導入の広がりが期待されます。Ai研究員また、製造業では研究開発の分野でもAi活用を進めています。例えば、Aiに何百何千という建築アイデアを学習させ、あらゆる可能性を網羅しながら新たなアイデアを作り出させるというものです。もちろん建築物に限っての活用だけではありません。特に活用が進んでいるのが薬品製造業界です。薬品製造業界において新しい薬を作るには、莫大なコストと長期的な開発期間を要します。ところが、実際に、アメリカの企業では従来は開発に10年ほど掛かっていた抗HIV薬について、より効果が高いものをわずか半年で開発しました。Ai研究員によって研究、開発を行わせることで、技能人材の確保や時間的コストを大幅に削減することができるようになるのです。このように、研究の分野においてもAiは人間の研究者にとって欠かせない協働者となりつつあります。これは製造業だけではなく、『Ai研究員』や『Aiデザイナー』等はあらゆる分野で見られることになるかもしれません。製造業におけるAiの利活用のポイント製造業において、様々な面で課題解決や業務の効率化を行うことができるとされているAiの技術ですが、ただ単に導入をすれば良いという訳ではもちろんありません。現場での適用をリサーチするのはあくまでも人間の仕事です。Aiは課題解決の手段であり、現在の課題はどの部分であるのか導入の目的を明確にすることが、Ai導入のヒントとポイントになります。また、Ai研究員を設置する場合には、前提として『大量の良いデータ』があることも重要です。当然ながら良いデータがないとそれ以上のアイデアを作り出すことは困難です。これは研究の分野だけではなく、検品や検査においても同じことが言え、自動判断を行うための良いデータが大量になければ、AIによる学習が困難になる可能性が高いといえるでしょう。まとめ今後、多くの産業においてAiやIoT技術を活用して自動化が進んでいくことが予想されています。特に、Aiは人材不足やヒューマンエラーの防止など、様々なテーマに対して効果的な解決策をもたらしてくれます。しかし、それを乱用するのではなく、自社の課題を抽出してそこにアプローチできるような最適なAi技術を導入することが大切です。様々な導入事例を参考にしたり、社内で問題提起を行ったりしながら、それぞれにあった方法を模索していきましょう。